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ひとり親世帯における格差・貧困の再生産のメカニズムと包括的支援に関する実証分析

研究課題

研究課題/領域番号 21K13435
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分08010:社会学関連
研究機関松山大学

研究代表者

吉武 理大  松山大学, 人文学部, 准教授 (20879407)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワードひとり親世帯 / 離婚 / 貧困 / 支援 / 母子世帯 / サポート / 孤独感 / 格差
研究開始時の研究の概要

近年、子どもの貧困やひとり親世帯の貧困が指摘されているが、現在のコロナ禍においては、さらに深刻な問題となっている。そのような中で、本研究は、家族における不利がどのように子どもの教育達成の不利や、その後のライフコースの格差、貧困の世代的な再生産につながっているのかを検討し、その支援策について、実証的に明らかにすることを目的とする。本研究の目的を達成するために、全国調査の計量的二次分析、ひとり親世帯やその支援団体における質的調査をもとに、量的・質的双方の視点から分析を行う。

研究実績の概要

近年、子どもの貧困やひとり親世帯の貧困が指摘されている。そのような中で、本研究は、ひとり親世帯における格差と貧困の再生産の問題に着目し、そのメカニズムと、それに即した支援策の可能性について、実証的に明らかにすることを目的としている。本研究では、貧困の再生産が生じるメカニズムを明らかにするとともに、ひとり親世帯内部における意識やサポートの差異、社会保障制度の利用につながらない要因にも着目し、効果的な支援策の提示を行う。
2023年度は、第1に、全国調査データの分析と質的調査によって、子どもの貧困を取り巻く状況と地域における支援、およびひとり親世帯を取り巻く状況と子ども・ひとり親の抱える困難について考察を行った(2023年9月,「子どもの貧困と支援」『入門・福祉社会学 現代的課題との関わりで』学文社,117-136頁。2024年3月,「ひとり親世帯をめぐる状況と困難」『入門・家族社会学 現代的課題との関わりで』学文社,71-90頁)。
第2に、全国調査の分析の結果、親の離婚という家族における経験に着目し、子どものライフコースにおける格差や貧困の問題、および社会保障制度が十分に機能していない可能性について考察した(2024年3月,『家族における格差と貧困の再生産―親の離婚経験からみた計量分析』生活書院)。
第3に、社会調査においてとらえることが難しい“Hard-to-reach population”の一つとして、母子世帯の母親における困難を取りあげ、Association for Asian Studiesの企画セッションで報告を行った(2024年3月,“Loneliness and social isolation among single mothers”)。報告への質疑応答から、日本社会の状況と海外の状況との差異や、データのアップデートの必要性が明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度は、ひとり親世帯における困難や子どもの貧困の問題、およびその支援について、質的調査の実施や全国調査データの分析を行った。その成果を書籍として刊行するとともに、国際学会にて報告を行い、研究の成果を広く発信することができた。

今後の研究の推進方策

今後は、引き続き、地域における支援について調査を行うとともに、全国調査の分析も継続して行い、ひとり親世帯における困難と支援について研究を行う予定である。加えて、ひとり親世帯内部における差異や社会保障制度の利用についても、引き続き、知見の整理を行うとともに、調査データの分析を行う予定である。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 図書 (7件)

  • [雑誌論文] 金子勇著『「抜け殻家族」が生む児童虐待―少子化社会の病理と対策』書評2022

    • 著者名/発表者名
      吉武 理大
    • 雑誌名

      西日本社会学会年報

      巻: 19-20合併号 ページ: 97-98

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 生活保護世帯の中学生の進路の意識における格差―全国調査の計量分析の結果から2021

    • 著者名/発表者名
      吉武 理大
    • 雑誌名

      松山大学論集

      巻: 33(2) ページ: 45-64

    • NAID

      120007125098

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] Loneliness and Social Isolation among Single Mothers2024

    • 著者名/発表者名
      Rio Yoshitake
    • 学会等名
      Association for Asian Studies 2024 Annual Conference
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] ひとり親世帯が抱える困難とサポート2021

    • 著者名/発表者名
      吉武 理大
    • 学会等名
      第144回日本社会分析学会例会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 入門・家族社会学 現代的課題との関わりで2024

    • 著者名/発表者名
      山下亜紀子・吉武理大編
    • 総ページ数
      199
    • 出版者
      学文社
    • ISBN
      9784762032554
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 家族における格差と貧困の再生産―親の離婚経験からみた計量分析2024

    • 著者名/発表者名
      吉武理大
    • 総ページ数
      197
    • 出版者
      生活書院
    • ISBN
      9784865001693
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 入門・社会学 現代的課題との関わりで2023

    • 著者名/発表者名
      山本努・吉武由彩編
    • 総ページ数
      232
    • 出版者
      学文社
    • ISBN
      9784762032530
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 入門・福祉社会学 現代的課題との関わりで2023

    • 著者名/発表者名
      吉武由彩編
    • 総ページ数
      227
    • 出版者
      学文社
    • ISBN
      9784762032561
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 現代日本の紛争過程と司法政策2023

    • 著者名/発表者名
      佐藤 岩夫、阿部 昌樹、太田 勝造
    • 総ページ数
      754
    • 出版者
      東京大学出版会
    • ISBN
      9784130361583
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 社会の変容と暮らしの再生2022

    • 著者名/発表者名
      日本社会分析学会、室井 研二、山下 亜紀子
    • 総ページ数
      298
    • 出版者
      学文社 (GAKUBUNSHA)
    • ISBN
      9784762031519
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] よくわかる地域社会学2022

    • 著者名/発表者名
      山本努、吉武理大、井上智史、高畑幸、靏理恵子、寺岡伸吾、二階堂裕子、原珠里、福田恵、福本純子、藤村美穂、本多俊貴、牧野厚史、水垣源太郎、山下亜紀子、吉武由彩
    • 総ページ数
      242
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      9784623093533
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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