研究課題/領域番号 |
21K13437
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
新藤 雄介 福島大学, 行政政策学類, 准教授 (30773064)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 『農民闘争』 / 渋谷定輔 / 大政翼賛会 / 温泉厚生運動 / エゴ・ドキュメント / メディア史 / 『 日本協同組合新聞』 / 日本協同組合同盟 / 読書装置 / 翼賛体制 / 蓑田胸喜 / 昭和研究会 / 国家主義 / 左翼運動 / 戸坂潤 / 翼賛会 / 翼賛運動 / 治安維持法 / 出版法 / 『何を読むべきか』 / 雑誌配布網 / 農民運動 / メディア / 社会運動 / 配布網 / 支部 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、1930年代から40年代の社会運動とメディアの状況について、一般の運動参加者に視点を置き、メディアによる配付網や支部のネットワーク化と、その運動方法の転用による戦前-戦後の連続性を明らかにしようとするものである。 そのために、次の(Ⅰ)『農民闘争』というメディアによる運動ネットワークの形成、(Ⅱ)『農民闘争』挫折後の活動とメディア、(Ⅲ)翼賛体制期における翼賛活動への参加、(Ⅳ)戦後の運動再建におけるメディア戦略と運動ネットワークの再構築、という着眼点に基づいて研究を進める。
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研究成果の概要 |
本研究は、1930年代から40年代という戦中-戦後の時期において、メディアを通した運動のネットワークがどのように形成され、運動が拡大していったのかを調査した。(Ⅰ)1930年代の社会運動雑誌である『農民闘争』を取り上げ、運動ネットワークの形成を検討した。次に、(Ⅱ)『農民闘争』挫折後の渋谷定輔の活動を取り上げ、運動からの離脱を捉えた。さらに、(Ⅲ)翼賛体制期における渋谷定輔について、翼賛活動への参加を明らかにした。最後に、(Ⅳ)『日本協同組合新聞』を調査し、戦後の運動再建におけるメディアと運動の関係を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(Ⅰ)『農民闘争』というメディアによる運動ネットワークの形成では、この雑誌が農民運動を束ねる機能を果たした。(Ⅱ)『農民闘争』挫折後の活動とメディアでは、渋谷定輔が運動から離脱しつつも、活字メディアで生計を立てようとしたことが明らかとなった。(Ⅲ)翼賛体制期における翼賛活動への参加では、渋谷定輔が大政翼賛会と密接に結び付き、温泉厚生運動を展開したことが明らかとなった。(Ⅳ)戦後の運動再建におけるメディア戦略と運動ネットワークの再構築では、物資配給や旧町会などの基盤が地域のネットワーク形成に関わったことが明らかとなった。
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