研究課題/領域番号 |
21K13476
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
面高 有作 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 准教授 (80749474)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 発達障害学生 / 大学 / セルフアドボカシー / 低単位取得 / 生活機能 / 重層的支援 / QOL / 新型コロナウイルス / 主観的適応感 / 発達障害 / 大学生 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、高等教育機関に在籍する障害学生の中でも増加が著しい発達障害学生を対象に、支援場面・支援機関ごとに分断されてしまう支援の一貫性を確保し、修学から社会移行までの支援を学内外の支援機関が有機的に連携する重層的な支援モデルの提案を目的とする。研究Ⅰは、低単位学生の当事者ヒアリング、アンケート調査、プログラム開発と実施、の順に研究を進めていく。研究Ⅱは、セルフアドボカシーについて発達障害学生の当事者ヒアリング、構造の検討、プログラムの開発と実施の順で進めていく。そして、最終的に研究Ⅰと研究Ⅱの関連を分析する。
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研究実績の概要 |
研究Ⅰ:「教育組織と連携した低年位取得の状態にある発達障害学生への支援の効果と意義の検討」について。昨年度より前倒しで研究を進めている。2023年度は、コロナ禍における低単位取得学生の動向や支援及び介入のあり方について、2022年度までに取得したデータを解析した。個別インタビューによる質的データの解析を2023年度内に終え、2024年度には論文として投稿できる見込みである。学生の自己(主観)評価と支援者の他者(客観)評価を比較すると、対人関係や心身の状態に関する評価は双方で大きな違いは見られなかったが、修学に関する評価は異なっていた。学生が修学に関する問題を低く見積もっていることがわかった。修学に関する自己評価を適切にすることが支援及び介入の一助になると考えられた。一方で、学生が修学不良の状態を直視することを避けた結果であるとも考えられ、支援及び介入に際しては、心理状態に配慮した取り組みが求められる。 研究Ⅱ:「発達障害者のセルフアドボカシー構造の解明」について。国内外の研究者と5回の検討会を実施し、修学場面のシナリオを修正及び短縮化した。また、被験者となる発達障害者の場面理解が進むように図版の開発を進めた。妥当性検証のための質問紙等の内容を固めた。そして、当事者の協力を得てパイロットスタディを実施した。概ね問題なく調査が実施できることが確認されたため、一部修正の上で2024年度は国際共同研究として、米国と国内でのデータ取得を並行して進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究期間がコロナ禍における全国的な行動制限期間と重なり、コロナ禍における低単位取得学生のデータを得ることとなった。今後の学生支援に資する重要な知見であると考え、論文発表に向けた準備を進めている。また、セルフアドボカシーについては海外研究機関と連携したデータ取得の体制構築が進んだ。これらのことより、当初の計画以上に進展していると総合的に判断した。
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今後の研究の推進方策 |
研究Ⅰ:コロナ禍における低単位取得学生に関する知見及び支援について論文にて発表する。 研究Ⅱ:協力の内諾が得られている7大学の研究者及び、米国でのデータ収集を進めていく。
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