研究課題/領域番号 |
21K13491
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
島田 良子 兵庫県立大学, 環境人間学部, 助教 (80739300)
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研究期間 (年度) |
2021-02-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | レジスタントスターチ / ゲル / 物性 / 冷凍 / デンプン / 小麦粉 / 熱的挙動 / 粒子径 / 粒度 / 冷凍耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
食物繊維と同様の機能性を有する消化されにくいデンプン「レジスタントスターチ」は、様々な種類があり、力学的特性が異なる。本研究では、レジスタントスターチ混合系食品の創製をするため、レジスタントスターチ混合系ゲルおよび食品の食感やデンプン粒の変化、ならびに冷凍耐性について研究し、嗜好性が高く、機能性を有するレジスタントスターチ混合系食品の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
2022年度はレジスタントスターチ・小麦粉混合系ゲルの冷凍耐性について分析した。使用するレジスタントスターチは、レジスタントスターチが多く残存していたハイアミロースコーンスターチと冷凍耐性が認められているヒドロキシプロピル化デンプンの2種類とした。2021年度同様に90℃ゲルを調製後、-40℃で急速冷凍を行い、5日間-18℃で保存した。その後、解凍方法による違いを検討するため、急速解凍(電子レンジ)と緩慢解凍の2通りの解凍を行い、①力学的特性:各種ゲルの破断(圧縮)特性(破断歪、破断応力、破断エネルギー)、テクスチャー特性(かたさ、付着性、凝集性)測定、離水率、②幾何学的特性:走査型電子顕微鏡観察、③ 熱的挙動:示差走査熱量(DSC)測定、④機能性:レジスタントスターチ量の測定を行った。その結果、冷凍前のゲルはレジスタントスターチ混合系ゲルの方が小麦粉ゲルよりも軟らかく、いずれのゲルも破断点がなかったが、冷凍解凍することで硬く、破断点が検出され、急速解凍の方が緩慢解凍より軟らかくなった。冷凍耐性が知られているヒドロキシプロピル化デンプン混合ゲルは解凍後も最も軟らかく、DSC測定の際の老化の程度も小さかったが、レジスタントスターチは残存しなかった。一方、ハイアミロースコーンスターチ混合系ゲルは解凍後、コントロールよりも軟らかく、レジスタントスターチも残存していることが明らかとなった。そのため、冷凍・解凍後もレジスタントスターチの摂取量を増加させる素材としてはハイアミロースコーンスターチの方が適しており、ヒドロキシプロピル化デンプン混合よりは軟らかさは劣るものの小麦粉単独ゲルよりもハイアミロースコーンスターチ混合ゲルは冷凍解凍後も軟らかくなる可能性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度はレジスタントスターチ・小麦粉混合系ゲルの冷凍耐性について分析する計画としており、概ね順調に研究を進めることができた。また、翌年以降に予定研究を予定しているレジスタントスターチ混合系麺の研究にも着手し始めることができた。しかし、前年度の研究内容について、現在論文投稿中であり、論文採択まで至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、本研究の目的は、食物繊維の補填を目指したレジスタントスターチ混合系食品の創製である。レジスタントスターチ・小麦粉混合系ゲルは麺のモデル実験になる。これまでの研究でレジスタントスターチが残存しやすいのはハイアミロースコーンスターチであることを明らかにしてきた。そこで、ハイアミロースコーンスターチを混合したうどんを創製し下記について評価を行う。 ① 力学的特性:ゆで麺の破断特性(破断歪、破断応力、破断エネルギー)をクリープメーターで測定、② 幾何学的特性:偏光顕微鏡および走査型電子顕微鏡、共焦点レーザー顕微鏡で観察、③ 熱的挙動:示差走査熱量測定(DSC)で麺のデンプンの結晶構造の変化 、④ 官能評価:識別評価(とくに力学的・幾何学的特性との関連性)、嗜好評価を5段階採点法で評価、⑤ 機能性:茹で麺のレジスタントスターチ含量を測定および咀嚼性の検討 また、得られた結果は口頭発表および論文として発表を行っていく。
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