研究課題/領域番号 |
21K13500
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
赤澤 隆志 宮城大学, 食産業学群, 助教 (00882276)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | オリーブポリフェノール / 脂身 / 模擬肉 / エマルション / oleacein / 代替肉 / 食感 / フレーバーリリース / エマルションゲル / ポリフェノール |
研究開始時の研究の概要 |
豚の脂身は独特な食感と風味をもつ嗜好性の高い食材である。一方で、過剰摂取によって生活習慣病のリスクを高める飽和脂肪酸(SFA)が多く含まれている。SFAの過剰摂取を防ぐために、脂身の代替品となるエマルションゲル(EG)の開発が国内外で進められている。しかし、脂身様の食感と風味をもつEGは未だ開発されていない。本研究では、脂身様の嗜好特性をもつEGの開発に向けて、タンパク質架橋活性をもつモクセイ科植物のポリフェノールを用いて、EGの食感とフレーバーの放出の制御法を確立することを目的とする。
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研究成果の概要 |
脂身の様な嗜好性を示すエマルションゲル(EG)の開発に向けて、オリーブ葉ポリフェノールoleaceinがゼラチンEGの物性、食感及びフレーバーリリースに及ぼす影響を解析した。oleaceinはゼラチンEGに架橋を挿入することで破断応力を向上した。動的官能評価によって咀嚼中の食感の推移を解析すると、oleacein添加EGは「弾力がある」から「べちゃべちゃ」へと推移し、これは30分間茹でた豚脂身と類似していた。EGの咀嚼香の強度はoleaceinの添加によって弱まることが示された。よって、oleaceinはゼラチンEGの食感と風味の制御に有用であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
豚の脂身は嗜好性の高い食材であるが、飽和脂肪酸が多く含まれており、摂取量が過剰になると心疾患のリスクが高まる。脂質の質を改善した脂身代替品の開発が国内外で進められているが、脂身の嗜好性を再現した代替品は未だ開発されていない。本研究では、オリーブ葉ポリフェノールoleaceinを応用することで豚脂身の食感を再現したエマルションゲルを作製することができた。oleaceinの食感改変効果は、エマルションゲルに使用される油脂の種類に影響されないことから、様々な機能性油脂を含む脂身代替品の開発に展開できる。
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