研究課題/領域番号 |
21K13532
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 東北大学 (2022-2023) 大阪大学 (2021) |
研究代表者 |
中野 遼子 東北大学, 歯学研究科, 講師 (30801295)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 留学生支援 / 国際共修 / 地域交流 / 地域インターンシップ / インクルーシブな共生社会 / 地域コミュニティ / 社学連携 / 交換留学生 / インターンシップ / 社会的包摂 / 社会福祉 / 商店街インターンシップ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「国際共修」に着目し、「留学生と地域住民とのコミュニティ形成を促す国際共修の教育的効果とその成功要因」の解明を目的としている。具体的には、大阪大学周辺にある2つの商店街でのインターンシップやアクティビティを通して、①留学生と地域住民の交流が双方に与える教育的効果、②留学生と地域住民とのコミュニティ形成を促進する成功要因、③地域の包摂的な環境づくりの促進要因、について留学生と地域住民を対象とした面接調査を実施し、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)を用いて解明する。
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研究成果の概要 |
「留学生と地域住民とのコミュニティ形成を促す国際共修」として、大阪大学周辺にある2つの商店街やその周辺地域での「インターンシップ実習」の授業(以下、本授業)の①教育的効果、②そのコミュニティ形成の成功要因、③地域社会のインクルーシブな環境づくりの促進要因の検証を行った。その結果、留学生が学外のコミュニティに入り、地域住民と対話することで、社会問題への関心の向上、学外での居場所の獲得、将来設計への影響、という教育的効果を得ていることがわかった。さらに、本授業のコミュニティ形成とインクルーシブな環境づくりの促進要因として、留学生と地域住民をつなぐ「地域エージェント」の存在の重要性も示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究からは、留学生との継続的な交流により、地域住民が国際交流経験を得ること、特に若い世代の将来設計に影響していることが明らかとなった。また、留学生側は、自身も言語的ハンディキャップを抱える立場で日本の様々な社会福祉施設を訪問し、そこで活動する地域住民と交流することで、留学生の内面の変化、地域での居場所の獲得、将来設計への影響等の結果が得られた。このように、まだ先行研究が少ない「地域と連携した国際共修」研究に、対話を取り入れた新しい国際共修モデルを提示することができた。さらに、地域住民と留学生の相互の学びを促す「地域エージェント」という概念を創出し、社会的にも有意義な研究結果が得られた。
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