研究課題/領域番号 |
21K13541
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 大阪大学 (2023) 立命館大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
佐藤 貴宣 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 招へい研究員 (50737070)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 教育現象 / 質的研究 / インクルーシブ教育 / 視覚障害 / 相互行為 / 状況論 / エスノメソッド / アービング・ゴフマン / フィールドワーク / コミュニケーション / 信頼 / ビデオデータ / 映像分析 / インクルージョン / 公立学校 / 生活形式 / 参加の組織化 / コミュニティの相互的構成 / ネットワーク形成 / 教育支援のエスノグラフィー / マイノリティ・グループ / 公立小学校 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、通常学校に在籍する障害児とそれらに関わる多様なアクターたちが織り成してゆく日常的な相互作用/コミュニケーションを分析することにより、障害児の教育支援に関わる重層的なネットワークの形成方略/形成プロセスを明らかにすることである。 本研究を実際に推進するに当たっては、近畿地方の公立小学校を主要な調査地として選定し、当地での参与観察を主たる方法論として位置付ける。本研究から得られる知見は、実際に支援ネットワークを構築し、障害児のインクルーシブ教育を行おうとする学校現場に対して、一つの道筋を提示する実践的な指針となるに違いない。
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研究実績の概要 |
本研究は、通常学校に在籍する障害児とそれを取り巻く人々との相互作用に照準し、そこで生成していくネットワークの様態を追跡的に明らかにすることを目的に行われた。 その際、本研究においては、研究期間を通じてインクルーシブ教育の先進地域と目される大阪のある市に立地する小学校を対象としてフィールドワークを行ってきた。それにより、教員たちがどのように障害児を含む子ども集団を対象化し、日常の教育活動を組織しているのかを詳らかにし得ただけでなく、その一員として障害児を内包する子ども集団がその都度構成するコミュニケーションの内実にアプローチすることもできた。 とりわけ、障害児のいる学級コミュニティの秩序を構成していくメンバーのコンピテンスを明らかにしえた点は本研究の重要な成果である。本研究が着目したのは、全盲の子どもとそれをめぐる社会関係である。子どもたちは、視覚障害にレリバントな諸々の道具を当該盲児と共同使用することで、双方の流儀を横断する共通のアイデンティティをともに樹立し、特有の秩序をもつ学級コミュニティを相互的に構成していた。 またこの間、授業研究も行ってきた。その成果としては、例えば生活科の授業の一環として行われたすごろくゲームのビデオ分析を通じて、情報の提供や行為の代行といった工夫を組み込みながら、すごろくにまつわる一連の活動をデザインする健常児たちの工夫であったり、自らにとって可能な行為の範囲を他の児童との相互作用の中で特定しながらすごろくゲームへの参加を組織化していく全盲児の方略を明らかにした。 これらに加え、最終年度においては、近年のイギリス障害学ならびにイギリス教育社会学における障害児教育研究の展開を、質的な調査手法に基づく実証研究を中心にレビューする作業を行った。そうすることで、障害児教育に対する人文社会科学的研究の現状と到達点をある程度把握することに成功した。
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