研究課題/領域番号 |
21K13565
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 佐賀大学 (2023) 静岡県立大学短期大学部 (2021-2022) |
研究代表者 |
名倉 一美 佐賀大学, 教育学部, 准教授 (80548222)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 所属感 / アセスメント / 居場所 / 集団保育実践 / 幼児期後期 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、幼児期後期の4・5歳児が、自分自身をクラス集団の一員であると主観的に感じていることを「集団所属感」と定義し、その実態把握のためのアセスメントツール開発を行うことが目的である。 保育者が幼児の「集団所属感」を迅速かつ適切に把握することができれば、クラス集団の中に自分の居場所がないと感じている幼児の存在を見落とさず、必要な対応につなげることができ、保育実践の最低限の質保障に繋がると考える。 まずは、これまで開発した2つのツールについて、実践での活用を目指して追跡調査を行い妥当性と信頼性を高める。続いて、多様な幼児へのアセスメントを実施し、ツールの効果や課題点を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、幼児期後期の4・5歳児が、自分をクラス集団の一員であると主観的に感じていることを「集団所属感」と定義し、その実態把握のために開発されたアセスメントツールの妥当性や信頼性を検証し、修正・改善を行うことで、ツールの実践での活用可能性を高めることが目的であった。研究全体を通して得られた成果は次の2点である。一つ目は、保護者アンケート調査を通して、幼児口頭質問用ツールの妥当性を検証し、実践での活用可能性を高めた点である。二つ目は、転入児へのアセスメント個別事例分析を通して、観察用ツールの項目修正を行うとともに、ツールによるアセスメントの課題点(個々の特性の影響)を明らかにしたことである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、保育者が幼児の「集団所属感」を把握する際の共通視点を用いたアセスメントツール項目について、その妥当性や信頼性の再検証および修正を行い、実践での活用可能性を高めた点である。このツールを用いることで、担任保育者のみでなく第三者による迅速で適切な実態把握が可能となり、クラス集団の中に居場所がないと感じている幼児の見落としを防ぐことができる。本研究のもう一つの意義は、ツールの課題点を明らかにした点にある。ツールで把握できるのは幼児の一側面であり、その結果のみで幼児の集団所属感を判断することはできない。実践で活用する際には、総合的なアセスメントが必要であることも明らかにした。
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