研究課題/領域番号 |
21K13579
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
有原 穂波 目白大学, 人間学部, 専任講師 (50855442)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 見取り / 児童画 / 図画工作 / 視線 / 評価 / 視線計測 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、教育的な実践知の有無や図工・美術に関する専門知識の有無よって生じる絵の見方に関する差異の実態をより明確にすることを目的に、視線計測を中心に児童の作品がどのように見取られているのかに関する調査を実施する。また、このような視線計測から得られる情報と、絵への印象評価の結果を関連付けて分析することで、作品のどのような印象・特徴が絵の評価に関わっているのかについて検討を行う。
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研究実績の概要 |
小学校図画工作科における表現の活動では、作品の制作が主だった活動となる。このとき、教師には児童が表現をしていくための支援として指導・評価をしていくことが求められるが、図工科は美術に関する専門的知識の有無によってその行いやすさに差が生まれるため、授業の実施に困難を感じる場合が少なくない。この課題に対応するためには、指導する側がどのように児童の作品を見取っているのか、その実態を把握した上で議論をすすめる必要がある。そこで、本研究では、教育的な実践知の有無や図工・美術に関する専門知識の有無によって生じる絵の見方に関する差異の実態をより明確にすることを目的に、視線計測を中心に児童の作品がどのように見取られているのかに関する調査を行う。また、このような視線計測から得られる情報と、絵の印象評価の結果を関連付けて分析することで、作品がもつどのような印象・特徴が絵の評価に関わっているのかについて検討する。 2022年度に実施した予備調査の結果、児童画の評価について4因子が抽出された。これをもとに児童画を選定し、2023年度はそれらを用いて本調査として絵の鑑賞時の視線計測、インタビュー、印象評定調査を行った。調査対象は教育学部で小学校教員養成課程に属する大学生とした。結果については、各児童画をグリッドに分け、視線が向きやすいあるいは向きづらいグリッドについて検討を行うこととした。また、インタビューでは各絵に対する印象のほか、見ていて気になった箇所についても尋ねていることから、その内容をもとに、意識的に注目する箇所及び意識されないにも関わらず注目される箇所とその理由について分析を試みた。その結果、児童画の鑑賞時に意識的に見ている箇所と無意識的に見ている箇所に違いがあることなどが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の中断にともなって延期した本調査を開始し、実験を行うことができたため。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は2023年度に引き続いて本調査(児童画鑑賞時の眼球運動の計測、インタビュー、印象調査)を実施する。2023年度は感染症の影響もあり小学校教員養成課程に属する大学生(図工・美術教育専攻)及び小学校教員については協力者が十分に集まらず、調査を行うことができなかった。したがって、2024年度は改めて調査を計画し、倫理審査委員会の承認を経た上で、これらの2群への調査を実施する。これらの結果は前年度の調査結果とあわせて分析および考察を試みる。成果については学会等で発表を行う。
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