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インプロを通した「教師のあり方」の変容プロセス解明と教員研修プログラム開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K13585
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
研究機関三重大学

研究代表者

園部 友里恵  三重大学, 教育学部, 准教授 (80755934)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワードインプロ(即興演劇) / 教師教育 / パフォーマンス / ファシリテーション / 教員研修 / 演劇的手法 / 学級づくり / 教職課程
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、教師たちがインプロ(即興演劇)を長期的に学ぶことによって促される「教師のあり方」の変容プロセスを捉え、インプロを用いた教員研修プログラムを開発することである。そのために、インプロを長期的に学ぶことに関心のある教師たちとともに「インプロを学ぶ会」を結成し、同会におけるアクションリサーチを行う。同会では「インプロの学びを深める3つの方法」を枠組みとしてインプロを「学ぶ」「教える」「パフォーマンスする」に取り組み、質的研究法を用いて教師たちの意識・行動の変容過程をたどり、研修プログラム開発につなげる。

研究実績の概要

本研究の目的は、教師たちがインプロ(即興演劇)を長期的に学ぶことによって促される「教師のあり方」の変容プロセスを捉え、そして、そこから得られた知見をもとに、インプロを用いた教員研修プログラムを開発することである。昨年度、「教師×インプロプロジェクトin三重」を立ち上げ、今年度も同プロジェクトをアクションリサーチの場として実践研究を進めてきた。
具体的な内容は次の通りである。
①文献レビュー:昨年度に続き、インプロ、演劇的手法、教師論・教職論、質的研究法に関する文献を精読し、レビューを進めた。特に、石井順治氏の論考に着目し、本人へのインタビュー調査も遂行した。
②アクションリサーチ:(1)8月、現職教員を対象としたインプロワークショップ調査実践を2日間にわたり遂行した。東海・近畿地方を中心に12名の参加があった。同ワークショップでは、インプロの基礎的な考え方を紹介するとともに、主要なゲームやアクティビティについて、実際に体験することを通してその気づきや省察を共有するグループインタビューを実施した。なお、開始前・開始直後・年度末にはそれぞれ個別インタビュー調査を遂行した。(2)2月、(1)の追加ワークショップという位置付けで「仮面を用いた即興演劇」をテーマとしたワークショップ調査実践を遂行した。(3)模擬授業場面において現職教員が「(即興で)演じる」ことの意味について、インプロの概念をもとに実践を通して考察した。
③成果の報告:昨年度に実施した調査実践を扱った研究発表が日本カリキュラム学会において優秀発表賞を受賞し、同学会の若手育成セミナーに招聘され本研究の調査・執筆過程を紹介した。②(1)(2)について、2024年度の教育学関連学会での発表・論文投稿をめざし現在質的分析を進めている。②(3)の成果として、3月に編著書を刊行した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2022年度までは新型コロナウイルス感染症の影響を受け、全ての実践と調査をオンラインで行わざるを得なかった。しかし、本年度より、三重県津市での対面実践を開始することができた。8月に2日間にわたり実施したワークショップでは、県内外から12名の現職教員の参加があり、1名あたり計3回の個別インタビュー調査に協力いただいた。また、参加者の関心の深まりから追加ワークショップも遂行することができ、インプロと教職の結びつきに関するデータを多く蓄積することができた。以上より、「おおむね順調に進展している」と言える。

今後の研究の推進方策

①文献レビュー:対象領域を広げながら、引き続き継続していく。
②アクションリサーチ:2024年8月24日(土)~25日(日)、小劇場「津あけぼの座」(三重県津市)にて「夏の集中インプロワークショップ」の開催が決定している。参加対象者を全国の現職教員とし、2日間全日の対面参加が可能な者、事前・事後の個別インタビュー調査への協力が可能な者を10名程度募る。ワークショップのテーマについては、2023年度のワークショップ参加者の興味関心を掘り下げ「ストーリーテリング・身体・協働」とした。
③成果報告:日本教育学会、日本教師教育学会、日本教育方法学会における研究発表および論文投稿を予定している。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (15件)

すべて 2024 2023 2022 2021 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 教員養成学部一年生にとっての教職の魅力と不安を考える2023

    • 著者名/発表者名
      園部友里恵
    • 雑誌名

      教育と医学

      巻: 71(2) ページ: 36-42

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] インプロ(即興演劇)が教師に促す「隠れたカリキュラム」への気づき2023

    • 著者名/発表者名
      園部友里恵
    • 雑誌名

      カリキュラム研究

      巻: 32

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 教職に魅力を感じる大学生は何が不安なのか:1 年次必修「教職入門」受講者の自由記述分析から2022

    • 著者名/発表者名
      園部友里恵
    • 雑誌名

      三重大学教育学部研究紀要

      巻: 73 ページ: 467-475

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 何が現職教員学生を「学習者になること」から妨げるのか2021

    • 著者名/発表者名
      園部友里恵
    • 雑誌名

      質的心理学研究

      巻: 20 号: Special ページ: S82-S89

    • DOI

      10.24525/jaqp.20.Special_S82

    • ISSN
      2435-7065
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] フィールドにおける実践研究論文をどのように執筆したか2023

    • 著者名/発表者名
      園部友里恵
    • 学会等名
      日本カリキュラム学会(第3回若手育成セミナー)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 「意味のないこと」が教師に促す省察:隠れたカリキュラムへの着目とインプロ(即興演劇)を通した学び2022

    • 著者名/発表者名
      園部友里恵
    • 学会等名
      日本カリキュラム学会第33回名古屋大学Web大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] インプロ(即興演劇)と教職の接続可能性:現職教員を主対象としたオンライン実践から2022

    • 著者名/発表者名
      園部友里恵
    • 学会等名
      日本教育学会第81回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 対話型模擬授業検討会において「学習者になる」とはどういうことか:特別支援学級を想定した模擬授業実践とインプロ理論を手がかりに2022

    • 著者名/発表者名
      園部友里恵
    • 学会等名
      日本教師教育学会第32回研究大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 斎藤喜博における「演出」概念の検討2022

    • 著者名/発表者名
      園部友里恵
    • 学会等名
      日本教育方法学会第58回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 模擬授業実践は「真正の学び」になり得るか:ブレヒトの演劇理論を補助線に2022

    • 著者名/発表者名
      園部友里恵
    • 学会等名
      日本質的心理学会第19回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 戦後日本の教師教育における演劇の活用状況2021

    • 著者名/発表者名
      園部友里恵
    • 学会等名
      日本教育学会 第80回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 社会教育主事講習におけるインプロ(即興演劇)の活用:「ファシリテーション」と「即興性」に着目して2021

    • 著者名/発表者名
      園部友里恵
    • 学会等名
      日本社会教育学会 第68回研究大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 「インプロ教育」の実践及び研究動向2021

    • 著者名/発表者名
      園部友里恵
    • 学会等名
      日本教育方法学会 第57回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] インプロ教育の探究2024

    • 著者名/発表者名
      高尾 隆、園部 友里恵
    • 総ページ数
      346
    • 出版者
      新曜社
    • ISBN
      9784788518414
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] Facebookページ「教師×インプロ ワークショップ in三重」

    • URL

      https://www.facebook.com/improteacherMIE

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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