研究課題/領域番号 |
21K13591
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 了徳寺大学 |
研究代表者 |
佐久間 浩美 了徳寺大学, 健康科学部, 准教授 (80735085)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | SNS依存 / ゲーム依存 / 自己管理スキル / 依存予防プログラム / SNS / インターネット / 中学生 / インターネットゲーム / インターネット依存 / 予防プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
中学生1500名を対象にインターネット利用についての調査を行った所、1割の生徒に病的使用が疑われネット依存を抑止する要因として自己管理スキルが示された。そこで本研究では、自己管理スキルを活用した中学生のSNS及びインターネット依存予防プログラムを開発し、有効性を検証する。プログラムには自己管理スキルを伸ばすねらいを導入し、中学1年生から中学3年生まで継続的に実施する集団予防プログラムと、ネットへの依存傾向が強い生徒への保健室における個別指導に活用できる個別指導プログラムとする。また、個人が特定されないよう匿名性を守った上で3年間の追跡調査を行い、プログラムの有効性を縦断的に検証していく。
|
研究実績の概要 |
今年度は、新たに研究協力校を3校増やし中学1年生(381名)を対象にプログラムを実施した。1年生の集団予防プログラムは、「ネットゲーム、SNSを安全に使う方法を考えよう」という内容であり、5時間目にネット依存について、6時間目にSNSに自画撮り画像を載せる危険性についての授業を行った。授業の成果を授業実施1週間前と授業実施3週間後のネット利用に関する心理社会的要因、ネット依存度、平日、休日のネット利用時間の変化から検討した。授業実施3週間後には、ネットの自己管理行動の得点と知識得点が有意に向上し、平日、休日ともにSNS利用時間とネットゲーム利用時間、ネット利用から生じる身体症状が減少していた。それ以外のネット利用に関する心理社会的要因及びネット依存度には有意な差が見られなかった。2年生(114名)の集団予防プログラムは、「ネット利用をコントロールする方法を考えよう」という内容であり、5時間目には、ネット利用の自己管理行動について、6時間目にはSNSを用いたいじめについての授業を行った。授業3週間後には、平日の動画・情報検索時間、SNS利用時間、休日の動画・情報検索時間、ネットゲーム利用時間が減少していた。一方でネット利用に関する心理社会的要因及びネット依存度には有意な差が見られなかった。以上のことより、1年生のプログラムは、ネット利用の自己管理行動を高めさせ、ネット利用時間を減少させること、またネット利用から生じる身体症状を低減させることに有効であることが示された。さらに、2年生のプログラムは、ネット利用時間の減少に有効であることが示された。しかし、1年生、2年生のプログラムともにネット依存を低減させるまでには至らなかったため、今後は詳細な分析を行い3年生のプログラムを作成していく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響もあり、個別指導のプログラムが実施できていない。
|
今後の研究の推進方策 |
このまま2年生、3年生のプログラムを進めていく。新型コロナウイルス感染症による学校活動の制限がなくなった時点で、個別指導のプログラムについても進めていく。
|