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視覚障害者の歩行に関する総合的評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K13634
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分09060:特別支援教育関連
研究機関山口学芸大学

研究代表者

門脇 弘樹  山口学芸大学, 教育学部, 准教授 (40868569)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード視覚障害 / 歩行 / ベアリング / 歩行の変動性 / 足圧 / 視線行動 / 3次元動作解析システム / 評価 / 客観的指標
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、歩行測定装置を用いてベアリングを客観的に評価するとともに、ベアリングと視覚障害者の日常的な歩行状態、空間認知能力や認知機能、視機能等との関連を明らかにし、視覚障害者の歩行に関する総合的評価法を開発することである。また、客観的な指標による歩行評価を用いて、屋外環境でも視覚障害者の歩行を分析することで、歩行指導および歩行支援機器に関する研究への応用の可能性について検討する。

研究実績の概要

本研究の目的は、ベアリングに影響を与える要因を歩行機能等の客観的な指標から明らかにし、視覚障害者の歩行に関する総合的評価法を開発することである。令和5年度は、(1)令和4年度に得られた研究成果の国際誌への投稿、(2)弱視シミュレートした歩行の実験研究に取り組んだ。
(1)では、令和4年度に分析した視覚障害者11名対象の実験研究の成果をまとめ、国際誌への投稿を行った。この研究では、歩行中にベアリングが生じると、視覚障害者はベアリングする方向とは反対足の小趾球と足裏全体の足圧荷重を増加させ、直進方向を維持するための動的姿勢制御を行っていた一方で、ベアリング傾向が強い視覚障害者の歩行ではこの動的姿勢制御が行われていないことが明らかになった。この研究成果は、国際誌『Gait & Posture』にアクセプトおよび掲載されている。
(2)では、眼球運動測定装置および3次元動作解析システムを用いて、視野が歩行中に障害物をまたぐ動作に及ぼす影響についてシミュレーション実験を行った。この研究では、視野の周辺部が見えにくくなるシミュレーションをした視野狭窄条件と、シミュレーションをしない正常視野条件を設定した。実験の結果、視野狭窄条件は正常視野条件と比較して障害物前方と障害物後方を注視する割合が高くなる傾向にあること、障害物の手前からまたぎ始める傾向にあること、障害物をまたぐ足の最高点が高くなる傾向にあることが明らかになった。これらの結果から、視野狭窄状態では障害物よりも手前から踏み切り、大きく足を挙上させながら障害物をまたぐことで、視野の制限による空間情報の不足を補い、転倒のリスクを回避していると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

令和5年度は、眼球運動測定装置に加えて3次元動作解析システムを用いてデータ収集を行った。3次元動作解析システムを用いてデータ収集することで、弱視シミュレーションによる歩行中の視線行動だけでなく、その際の歩行状態について歩行分析の結果をもとに評価することができた。ただし、各装置から得られたデータの同期方法やキャリブレーション方法の検討に時間を要したため当初予定した人数のデータを得ることができなかった。この点についてはすでに対応を検討中である。

今後の研究の推進方策

眼球運動測定装置および3次元動作解析システムを用いた測定方法について早急に検討し、引き続き弱視シミュレーションによる歩行についてデータ収集を行う。研究成果は、日本特殊教育学会第62回大会(福岡)において発表する予定である。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Research Findings on Orientation and Mobility for Individuals Who Are Blind or Have Low Vision in <i>Japanese Journal of Special Education</i>2024

    • 著者名/発表者名
      Hiroki Kadowaki
    • 雑誌名

      Journal of Special Education Research

      巻: 12 号: 2 ページ: 47-51

    • DOI

      10.6033/specialeducation.22-S006

    • ISSN
      2187-5014, 2188-4838
    • 年月日
      2024-02-29
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Analysis of veering during gait in blind individuals2024

    • 著者名/発表者名
      Hiroki Kadowaki, Takako Takeda, Misako Noto, Masao Mori, Akihiro Suzuki, Kazuhito Ujima, Takashi Nakamura
    • 雑誌名

      Gait & Posture

      巻: 109 ページ: 183-188

    • DOI

      10.1016/j.gaitpost.2024.01.022

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 歩行中のベアリングと白杖の反響音に関する基礎的研究-視覚障害シミュレーションによる検討-2023

    • 著者名/発表者名
      門脇弘樹・氏間和仁・牟田口辰己
    • 雑誌名

      福岡教育大学教育総合研究所附属特別支援教育センター研究紀要

      巻: 15 ページ: 9-15

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 歩行路の障害物が疑似弱視状態の人の視線行動に与える影響-視野障害のシミュレーションによる検討-2023

    • 著者名/発表者名
      田中円華・門脇弘樹・氏間和仁・中村貴志
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第61回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 白杖操作の有無が歩行の安定性に及ぼす影響 -歩行の変動性と足圧CVの視点から-2022

    • 著者名/発表者名
      門脇弘樹・丹所忍・氏間和仁・中村貴志
    • 学会等名
      日本特殊教育学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 視覚障害者に対する客観的歩行評価の検討-ベアリングと足圧の変動との関連-2021

    • 著者名/発表者名
      門脇弘樹・丹所忍・氏間和仁・中村貴志
    • 学会等名
      日本特殊教育学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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