配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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研究実績の概要 |
本研究では,VR(Virtual Reality)を利用した教育システムにおいて,学習者から得られる体の動きや視線などの学習ログを解析する方法論を提案する.特に,VR利用中の学習者の動きや視線のデータを蓄積するシステムを開発し,得られたデータに対し統計解析,機械学習手法の適用を行う.これにより,学習者の特徴的な動きの検出や行動分類を行うことができ,VRにおける学習者への効果的なフィードバックの方法の提案や,教育システム運用に役立てることができる.また,学習者の動きだけでなく,学習者と,VR空間内のオブジェクトの挙動との関係性についても解析を行い,学習コンテンツの効果的な提示方法を検討する. 研究実績としては,VR利用中の主に視線に関する行動のデータを蓄積するためのシステム開発を行なった.このシステムではVR利用中のトラッキングデータを3Dモデルにリアルタイムで反映し,同時にトラッキングしたデータを出力可能である.視線データについてはVR利用中のユーザが見ているVR空間上のオブジェクトの情報,注視時間,瞬きといったデータを取得できる.VR利用中の集中の程度や視線が向きやすいオブジェクトやVR空間の特徴について定量的に集計可能である.トラッキングしたデータを改めてシステム内の3Dオブジェクトや3Dモデルに出力することで定量的な観察も可能となっている.視線と合わせて手や頭部の動きや操作のログについても統合的に解析を進め,VR利用中に必然的に取得可能なデータについて検討を進める.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
現在の進捗状況としては,VR利用中のトラッキングデータを3Dモデルにリアルタイムで反映することはできているが,同時に出力したトラッキングしたデータのデータ解析を十分に進めることができていない.視線のデータ取得のためには,事前のキャリブレーションや調整が必要かつ,実際に得られたデータの信頼性について定性的に確認する必要があり,最終的なデータ解析のために十分な検証が必要と考えられる.
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今後の研究の推進方策 |
VR利用中のトラッキングデータの取得に際しては,外部APIやライブラリを利用し単純化を図ることを検討する.データ解析においては,これまでVR機器から得られる全てのトラッキングデータを分析対象としていた、データの離散化やVR利用中の行動を分類するために特徴的なトラッキングデータのみに絞った分析を進める.視線データについてはVR利用中のオブジェクトに対する注視時間に着目し,利用者の視線を引き付けやすい特徴について分析を進める.
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