研究課題/領域番号 |
21K13672
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
秋保 亮太 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 助教 (50825130)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 暗黙の協調 / チーム学習 / チームワーク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,チーム研究における暗黙の協調の実証研究の少なさ,従来のチーム学習研究の観点の狭さを受けて,チーム学習が暗黙の協調に及ぼす効果を実証的に検討する。研究1では,チーム学習の持ち得るネガティブな効果に着目し,暗黙の協調に対する効率的なチームの振り返り頻度の解明を目指す。研究2では,メンバーの入れ替わりの際に行われるチーム学習に着目し,暗黙の協調に対するチームワークの継承の効果の解明を目指す。チーム学習の機能を詳細に精査することで,現実のチーム活動の改善に有用な知見を得る。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,チーム学習が暗黙の協調へ及ぼす効果を精査することであった。実験室実験の結果,条件を問わず,チーム活動を繰り返し実行することで暗黙の協調が徐々に実現されることが明らかになった。また,チーム活動の移行過程にチーム学習を行ったチーム(実験条件)は,チーム学習を行わなかったチーム(統制条件)と比較して,暗黙の協調の実現が促進されることが示された。これらの結果から,チーム学習を繰り返し行うことで,チーム内で行動や考えの改善と共有が行われるものと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
いかにして暗黙の協調を実現していくかは,チームの形態を問わずあらゆる文脈で重要課題としてあげられてきた。しかし,暗黙の協調は理論上での議論や示唆の提言ばかりが先行し,実証的検討が十分に行われてこなかった。それに対し,本研究は暗黙の協調について時系列を追った検討を加えただけでなく,それらの知見の一般化可能性を検証した。本研究で得られた知見は,効率的なチーム活動に関する理論構築の一歩となるだけではなく,実際のチーム活動をより良くしていく上での議論の一助となりうるだろう。
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