研究課題/領域番号 |
21K13675
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
日道 俊之 高知工科大学, 経済・マネジメント学群, 講師 (80800995)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 安全性の知覚 / 共感性 / 心拍変動 / 尺度作成 / 安全手がかりの知覚 / 孤独感 / BMI / 共感 |
研究開始時の研究の概要 |
近年は非正規雇用の増加など,人々の生活の安全を脅かすような問題が増加している。自身の安全が脅かされている環境下では,他者の苦しみを共有し,その人を援助することは難しい可能性がある。本研究では,(1)調査を用いながら人がどの程度安全だと知覚しているかを測定する尺度を開発し,そのうえで,(2)心拍活動測定を用いた実験により,人が自分を取り巻く環境について安全だと知覚することが,副交感神経系の働きや他者への思いやり(共感的関心)に影響するかどうか検証することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では「自分の周囲の環境は安全である」という知覚(安全性の知覚)が,他者への思いやり(共感的関心)と心拍変動の関係を調整するという仮説を検証した。研究1では,安全性の知覚を測定する心理尺度を開発し,その信頼性・妥当性を検証した。その結果,41項目の尺度が作成され,本尺度は8つの因子を含む双因子モデルであることや,内的一貫性や再検査信頼性,構成概念妥当性が十分であることが確認された。研究2では研究1で開発した安全性の知覚尺度を用い,この尺度得点が心拍変動と共感的関心の関係を調整するか否か検証した。その結果,心拍変動と共感的関心の関係における安全性の知覚の調整効果はみられなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究1で開発した安全性の知覚尺度は,人々が十分安全な環境下で生活できているか評価したり,人々に安全を与えるための介入方法が効果的に働いているか評価することに貢献できる。また,研究2では心拍変動と共感的関心の関係を安全性の知覚が調整しないことが明らかになったが,この結果から心拍変動と共感的関心の関係性や安全性の知覚と自律神経系活動の関係など,先行研究の知見を再考する必要性が示された。
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