研究課題/領域番号 |
21K13689
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上野 雄己 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 特任助教 (70793397)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | レジリエンス / 生涯発達 / 予測因子 / 介入プログラム / 大規模調査 / 横断調査 / 縦断調査 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの研究から,レジリエンスの発達を予測する因子の中で,どの因子が最もレジリエンスを効果的に予測するのか解明されていないこと,それらの要因を包括的に組み込まれたプログラムが開発されていないことが指摘される。そこで,本研究では,日本人を対象とした,大規模横断・縦断調査,さらには介入調査によって, A)レジリエンスと多様な因子の横断的・縦断的な因果関係を明らかにし,B)全ての予測因子を包含したレジリエンス・プログラムの開発と効果検証を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では日本人を対象とした,レジリエンスの生涯発達を予測する因子を明らかにすることを目的とし,質問紙法に基づく横断・縦断調査によって定量的に検討を行った。具体的な結果として,レジリエンスは社会人口統計学的要因や生活習慣,環境要因,Big Five パーソナリティ,マインドフルネスと多様な因子と関連を持つことが確認された。本研究では多様な属性を持つデータをもとに検討しており,社会人口統計学的要因を統制しても関連がみられ,生涯を通し個人のレジリエンスを予測する因子を明らかにすることができた。一方で,こうした研究結果を踏まえた介入プログラムの開発と効果検証は行えておらず,今後の課題とされる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
予測不可能なVUCAの時代において,特性としてのレジリエンスが持つ多次元的な効果について注目がされてきた。一方でこうしたレジリエンスを生涯予測する因子は検討されていないことや,個人の状況を鑑みた包括的なアプローチはされてこなかったことが指摘される。そうした中で本研究の結果から,個人を取り巻く内外の多様な因子からレジリエンスが影響を受けている可能性が考えられた。そのため,レジリエンスに対する介入を模索していく中で,ある一側面的な支援をするのは効果的ではない。個々人が置かれる立場や環境,普段の生活・習慣,心理的な状況・特性など個々の要素を総合的に捉え,包括的に支援していく必要性があるといえる。
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