研究課題/領域番号 |
21K13729
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
森元 隆文 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (60516730)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 統合失調症 / メタ認知 / 認知バイアス / 社会機能 |
研究開始時の研究の概要 |
統合失調症に対するリハビリテーションでは,ものの見方や考え方を検討するプログラムが幻覚や妄想といった陽性症状の改善につながることが示されている.人が何を見て考えているかを客観的に測定することは難しいが,顔写真からその人の感情を予測する課題で正解だと思う自信を尋ねたり写真を見ている時の眼の動きを測定して出された数値と,その時期の妄想の度合いとが関連することが示された.本研究では,このような数値が将来の妄想や社会的な行動を予測するかを検証する.この研究で測定するものの見方や考え方は統合失調症を有する方の将来の社会的な行動を予測する大事な治療の標的であるかを確かめ,治療効果をみるためにも活用したい.
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研究実績の概要 |
本研究では,正解確信度の評定を含む表情認知課題を用いて評価するメタ認知や同課題中の視線解析により評価する“過小な情報収集”という認知バイアスと陽性症状,さらには心理社会的介入の主要な治療標的である社会機能との因果関係を縦断的に検討することを目指している. 対象は,札幌市内の精神科病院,あるいは総合病院精神科に通院・あるいは入院しており,統合失調症と診断されている者42名を想定している.表情認知課題を施行し,メタ認知の指標として表情認知課題中の「"正解"or"不正解"と"正解だと思う確信度"との順位相関」であるGamma相関を算出し,“過小な情報収集”を評価するために非接触型のアイトラッカーにより顔写真を見ている時の注視点を計測する.同時に,陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)の陽性尺度による陽性症状の評価と,精神障害者社会生活評価尺度(LASMI)の“日常生活技能”と“対人関係”得点の算出により社会機能を評価する.上記についての初回調査とその1か月後に調査協力を依頼し,2時点の目的変数と説明変数それぞれを設定した交差遅延効果モデルにて因果関係を検証する. 昨年度はデータ収集を開始する予定であったが,研究協力依頼予定の施設での新型コロナウイルス感染症への対応とそのあとの体制の整備などの都合により具体的なデータ収集の 開始日を決定することができていない状況である.改めて研究協力施設を募集し協力を依頼しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度よりデータ収集を開始する予定であったが、研究責任者の諸業務への対応に加え、研究協力依頼予定の施設での新型コロナウイルス感染症への対応と体制の整備などの都合により、具体的なデータ収集の開始日を決定することができていない状況である.
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今後の研究の推進方策 |
データ収集を実施できる体制や環境について,協力施設,および協力予定施設との協議をすすめてデータ収集を開始する.現時点で1施設からは、研究開始の許可を得て手続きを進めている状況である。
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