研究課題/領域番号 |
21K13749
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
坂井 祐介 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任助教 (40843066)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | ストレス / レジリエンス / うつ病 / 分子メカニズム / エピゲノム / カルシウムシグナル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、心理・社会ストレスに対する感受性制御の脳内メカニズムをエピゲノム・分子・細胞・行動のマルチスケール解析により解明することである。申請者が開発した、任意のゲノム領域のエピジェネティクス異常を修復させることが可能なエピゲノム編集技術を用いて、ストレス感受性マウスにおけるエピゲノム異常の修復が分子→細胞→行動レベルといった上位階層に及ぼす影響をマルチスケールで検討する。ストレス脆弱性を有する個体がエピゲノム編集によりストレス耐性を獲得すること、ならびにそのメカニズムを検証する。これまで不明であった心理ストレス反応に対するエピゲノム修飾の直接的な役割と行動との因果関係を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、心理・社会ストレスに対する感受性制御の脳内メカニズムをエピゲノム・分子・細胞・行動のマルチスケール解析により解明することである。本研究から、心理社会ストレス依存的なエピゲノム修飾による遺伝子発現制御が神経可塑性に関わる標的タンパク質の局在制御に重要であること、また、うつ病態におけるエピゲノム修飾の重要性が示唆された。これまで不明であった心理ストレス反応に対するエピゲノム修飾と行動との因果関係ならびその間を埋める分子機構を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心理ストレスが及ぼす脳内適応機構の理解を深化させるため、「特定のゲノム上のエピゲノム修飾の操作によりストレス適応が変容するか」との問いを設定した。申請者が確立した新規エピゲノム編集技術を用いて、ストレス感受性制御のメカニズムをエピゲノム・分子・細胞・行動の多階層の視点から解明する。この学術的問いに答えることは、ストレス適応機構に対する心理生物学的基盤としてのエピゲノム修飾の理解につながる。成果として、環境ストレスによるエピゲノム修飾が神経可塑性に重要であることが示唆された。これまで不明であった心理的ストレス反応に対するエピゲノム修飾と行動との因果関係ならびその間を埋める分子機構を明らかにした。
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