研究課題/領域番号 |
21K13757
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 金沢大学 (2022-2023) 一関工業高等専門学校 (2021) |
研究代表者 |
佐藤 智治 (佐藤智治) 金沢大学, 教職総合支援センター, 講師 (30783120)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 色覚 / 心理物理学 / 視覚情報処理 / 視覚 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトの脳において、色情報がどのように表現されているか解明されつつある。しかしながら、脳の初期段階における色情報表現は「色名」のような認知的な表現と一致しないため、脳内の色情報表現がどのような役割を持っているのかは未解明である。本研究では、周辺刺激とターゲット刺激の方位の関係によって検出感度が変化する錯視現象:Collinear facilitation を利用し、この錯視現象の背後に存在する色覚メカニズムを明らかにすることで脳内色情報表現の役割を解明する。
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研究成果の概要 |
Collinear Facilitation は周辺刺激がターゲット刺激と方位や色など共通な成分を持ち、大局的に整列する場合に、輪郭統合によってターゲット刺激への検出感度が改善する現象である。本研究では周辺刺激として単一色相や色・輝度の組み合わせで構成された縞模様を使用し、ターゲット刺激の閾値変化を測定した。また、逆相関法で周辺刺激による知覚的テンプレートの変化を測定した。結果として、個人ごとに見れば周辺刺激による閾値変化が見られたが、個人差が大きく、被験者間で一貫した傾向は見られなかった。従って、周辺刺激による方位選択や輪郭統合は個人ごとに異なる判断基準がある可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
周辺刺激による感度変化は本研究で研究対象としたCollinear facilitationは、被験者が検出できるかどうかの閾値を測定する。本研究では主に有彩色に着目して研究を行った。本研究の成果では、周辺刺激による感度変化が見られるものの、個人差が大きかった。Collinear facilitation以外の周辺刺激による感度変化、例えばCrowdingや輪郭統合は、先行研究では大きな個人差は報告されていない。従って、色による方位選択や輪郭統合は、検出が難しいコントラストでは、個人によって判断基準が異なる可能性が考えられる。
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