研究課題/領域番号 |
21K13817
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
齋藤 平和 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (30754882)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | Navier-Stokes方程式 / 二相流 / 非有界領域 / 非圧縮性粘性流体 / 時間大域解 / 長時間挙動 / 二相Stokes半群 / 最大正則性 / 二相Navier-Stokes方程式 / コルトベーグ型流体 / 解析半群 / 時間減衰評価 / 一般領域 / 時間局所解 / Korteweg型圧縮性流体方程式 / 漸近安定性 / 安定性 / 粘性流体 / Navier-Stokes / Navier-Stokes-Korteweg |
研究開始時の研究の概要 |
二相流基礎方程式の解の安定性について数学的観点から研究する.二相流とは,異なる二つの相(液相と気相)や異なる二つの流体(水と油)が共存する流れである.第一に,気液相転移現象を記述する拡散界面モデルの一種として知られる,コルトベーグ型圧縮性流体方程式の定常解の安定性について研究する.第二に,シャープな界面を伴う二流体の運動を記述する,二相ナビエ・ストークス方程式の定常解の安定性について研究する.
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研究実績の概要 |
1.密度が一様でない非圧縮性粘性流体 (inhomogeneous incompressible viscous fluids) の二相問題を考察した.初期時刻において,上半空間をある流体が満たしており,下半空間を別の流体が満たしている場合を扱った.これら二つの流体は,各時刻において,シャープな界面により分離されていて混ざり合うことはない.このような二相流はNavier-Stokes方程式の自由境界問題として定式化される.はじめに,ラグランジュ変換を用いて初期領域上での方程式系に書き直し,線形化問題の解析を行った.二相Stokes半群の時間減衰評価と最大正則性定理を組み合わせることで,線形化問題の解の時間重み付き評価を導出した.半空間型の一相自由境界問題においては,OishiとShibata (2022) により類似の時間重み付き評価が示されているが,本研究のそれは彼らの評価と比較してより簡便で他の問題にも応用しやすい形を目指した.さらに,非線形項の評価を行い,線形化問題の解の時間重み付き評価および不動点定理に基づいて,時間大域解の一意存在を示した.さらに,その解が時間無限大において多項式減衰することを証明した. 2.二相流に付随する楕円型方程式の弱問題および強問題を考察した.領域としては,二つの無限層状領域の和集合の場合,無限層状領域と下半空間の和集合の場合を扱った.強問題の場合には,解の正則性が高いことに起因して解の構成に困難が生じたが,外力を適当に拡張して全空間の結果を用いることで,その困難を克服して解の一意存在およびその解の評価を示した.また,弱問題の一意可解性の応用として,Saito-Shibata-Zhang (2020) の一般論により,上記で述べた領域における密度が一様でない非圧縮性粘性流体の二相問題に対する時間局所適切性を示した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
二相ナビエ・ストークス方程式の研究に注力したので,2023年度はナビエ・ストークス・コルトベーグ方程式の研究に関してあまり進展がなかったため.
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今後の研究の推進方策 |
1.二相ナビエ・ストークス方程式の研究については,引き続き2次元の場合に対して時間大域解の構成およびその解の長時間挙動の解明を目指す. 2.ナビエ・ストークス・コルトベーグ方程式の研究については,引き続き外部領域の場合の原点近傍のレゾルベント解析を行う.それが難しいようであれば,有界領域における時間周期解の構成を目指す.
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