研究課題/領域番号 |
21K13861
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長田 有登 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (90804138)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | イオントラップ / レーザーアブレーション / 共振器量子電磁気学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、基板表面電極によりトラップされたストロンチウム原子イオンを光共振器中に配置することにより、世界に先駆けてリニアトラップと呼ばれる高精度な量子ゲートが実現可能なイオントラップ系における光の共振器量子電磁気学系の実現を狙うものである。 これに向けて光共振器および基板表面電極の汚損を軽減するための原子発生法及びトラップへのロード方法の開発、表面電極トラップと高フィネスかつ微小モード体積の光共振器の共存する系の開発を行い、最終的にストロンチウム原子イオンの近赤外域の光学遷移と光共振器の結合を評価する。
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研究成果の概要 |
本研究では表面トラップ上でのイオン-光共振器結合系の実現へ向けて要素技術の開発をお行ってきた。イオントラップ実験系の構築の際に原子イオンの発生手法としてレーザーアブレーションによる原子発生とその光イオン化を採用した結果、表面電極イオントラップとの組み合汗が奏功し単一のイオンのみを決定論的に捕獲できるような条件が存在することを示唆する結果を得た。また、レーザーアブレーションによる原子発生は周囲の汚損が少ない手法であり、光共振器の性能をそこなうりすくが小さいものとしても有望である。さらにこれを推し進め、レーザーアブレーション原子源の系を光ファイバを用いてコンパクトに実現することにも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果はイオントラップ量子技術の基礎実験技術に関するものにとどまるが、それだけに今後イオントラップ量子技術において用いられるスタンダードなテクニックとして残り続ける可能性が高い。また、そのファイバーによるコンパクト化はイオントラップ量子技術の工学的側面を推し進めるものであり、かつ光技術を推し進めるものでもあるといえ、今後ますます社会において重要性を増す量子技術の小さくはあるが重要なステップであったと考える。
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