研究課題/領域番号 |
21K13948
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
|
研究機関 | 足利大学 |
研究代表者 |
宮田 恵理 足利大学, 工学部, 助教 (30880752)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 有機半導体 / 放射線検出器 / 導電性高分子 |
研究開始時の研究の概要 |
素粒子・原子核・宇宙線などの実験分野において重要な放射線検出器の1つに、半導体放射線検出器がある。特にシリコン結晶やゲルマニウム結晶の無機半導体検出器は、高純度な単結晶構造を必要とし、高価で大型化が難しい。本研究は、新たな放射線検出器の材料として結晶構造をもたない有機材料(導電性高分子)に着目し、有機半導体放射線検出器の実用化(製品化)に向けた開発研究を行っている。 現在までにβ線の検出効率10%以上を達成した。センサ作製のパラメータを調整しながら、センサ感度を向上し、実用化の目安であるβ線の検出効率20%以上を目指す。
|
研究実績の概要 |
素粒子・原子核・宇宙線などの実験分野において重要な放射線検出器の1つに半導体放射線検出器がある。一般的に、シリコン結晶などの無機半導体検出器は、高性能を実現するために高純度な単結晶構造を必要とし柔軟性がなく、大型化が難しいという問題点がある。安価で大量生産可能な有機材料(導電性高分子)に着目して、新型の半導体放射線検出器の実用化(製品化)に向けた開発研究を行っている。実用化すれば、素粒子物理学実験への応用のみならず、放射線医療、原子力、太陽電池など幅広い分野へ応用でき、十分な意義がある。 前年度に引き続き、作製方法のパラメータに関する最適化などを行った。例えば、多くのキャリア信号を得るためにセンサの高密度化、および新材料添加物の検討などを行い、β線検出効率20%を確認した。また、良い性能が得られたセンサに対して長期間の定期的測定を行い、性能を維持していることを確認した。実用化に向けて、歩留まり良くβ線検出効率20%を達成することを目指す。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
作製方法のパラメータの最適化を行い、センサ試作と測定、解析と考察の繰り返しにより、センサの高感度化が順調に進んでいる。また、良い性能が得られたセンサに対して、長期間の定期的測定を行い、当初の目的を達成できている。
|
今後の研究の推進方策 |
これまで通りの方法で研究を続け、センサ検出感度を向上させるために作製方法のパラメータの最適化を行い、定常的に良い性能のセンサを作製する。良い性能が得られたセンサに対して長期間の定期的測定を行い、実用化に向けたセンサ性能の安定性についても引き続き検証していく。
|