研究課題/領域番号 |
21K13975
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
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研究機関 | 東京工業大学 (2023) 東京大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
小玉 貴則 東京工業大学, 地球生命研究所, 特任准教授 (80806662)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 雲 / 大気循環 / 系外惑星 |
研究開始時の研究の概要 |
将来の高精度な系外惑星観測計画に反して、未だ惑星大気の物理・化学過程における理論的な理解は乏しい。本研究課題にて、雲形成と大気組成変化を考慮した3次元大気大循環モデルを構築し、系外惑星大気の特徴を明らかにする。大気循環と雲形成に焦点を当て、地球型惑星からガス惑星までの惑星大気の多様性の位置付けを明らかにし、惑星大気構造における雲の形成と蒸発の効果を定量化する。
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研究成果の概要 |
大気大循環モデルと全球雲解像モデルを用いて、ハビタブル惑星気候における雲の役割の定量化を行なった。結果として、高解像度かつ雲微物理を考慮した全球雲解像モデルを用いた様々な自転軸傾斜角を持つ惑星の気候は、従来の低解像度かつ雲形成パラメタリゼーションの気候モデル結果に比べ、温暖かつ異なる気候状態を示した。温暖な雲解像モデルの結果は、少ない雲被覆率を示し、低い惑星アルベドをもたらしたためであった。大気大循環モデルを用いて、惑星表面水分布とハビタブル条件について検討した。ハビタブルゾーンは表面の水分布面積が減少するに伴い、広くなることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球型惑星が検出されている系外惑星科学において、本研究課題における気候数値実験はこの時点での最高解像度気候実験であり、将来のハビタブル惑星探査の重要なマイルストーンとなる。また、従来の大気大循環モデルに基づいた我々の理解が、全球雲解像モデルにより展開される本研究結果によって、どの程度信頼できるものであるかという疑問を問いかけた意義は大きい。加えて、地球と異なる環境である地球類似惑星を検討することで、比較惑星科学的に地球を位置付けることができるため、本研究によって開かれた研究展開が期待できる。
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