研究課題/領域番号 |
21K13987
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
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研究機関 | 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究 |
研究代表者 |
寳田 拓也 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, アストロバイオロジーセンター, 特任研究員 (70896852)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 系外惑星 / 視線速度法 / 高分散分光 / 散開星団 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに400個程度発見されている短周期の木星型惑星(ホットジュピター, HJ)は、中心星遠方で形成された後に内側へと移動したと考えられている。木星型惑星は系の質量の大半を占めるため、他の惑星の形成・進化に大きな影響を与えるはずである。従って、惑星の形成・進化を解明するためには、木星型惑星がいつ・どのような条件で内側へと移動してきたかを理解することが重要となる。 本研究では、HJの移動メカニズム解明を目指して、1) 年齢の若い恒星周りでの視線速度法を用いた木星型惑星探索、および2)活動性由来の視線速度相関ノイズの評価・除去手法の開発を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では、これまでに発見されている短周期の木星型惑星の形成過程を明らかにすることを目的として、(1)年齢の若い恒星周りでの視線速度法を用いた木星型惑星探索と(2)活動性由来の視線速度相関ノイズの評価・除去手法の開発、の二つの研究に取り組む。 (1)年齢の若い恒星周りでの視線速度法を用いた木星型惑星探索 前年度に取得したデータ用いて、統計解析を行うことでこれまでよりも精度良くプレアデス星団内の短周期も木星型惑星の頻度決定を行うことができた。サンプル数は先行研究と比較するためにはまだ不十分であるため今後も観測を進めていく。観測については、今年度は岡山188cm望遠鏡を用いてプレアデス星団内における長周期惑星の探索を前年度に引き続き実施する予定だったが、望遠鏡のドームの故障により観測を行うことができなかった。次年度は、ドームの復旧次第観測を実施する予定である。また、並行して観測を進めていくせいめい望遠鏡やすばる望遠鏡での観測のためのプレアデス星団以外の年齢の若い星団内のターゲット選定を行なった。 (2)活動性由来の視線速度相関ノイズの評価・除去手法の開発 今年度は恒星活動由来の視線速度変動を評価・除去するための手法を検討することを目的に、活動の活発な恒星に対してTESS衛星による測光観測と同時に岡山188cm望遠鏡を用いた視線速度観測を行なった。測光変動から視線速度変動や吸収線形状の変化を見積もるためのコード開発を行なったが、現時点では実際の観測結果との整合性は得られていない。次年度は、恒星スペクトルの吸収線形状の情報と測光変動の情報を同時にモデル化する手法の検討を引き続き進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究(1)については、岡山188cm望遠鏡のドームの故障により観測を行うことができなかった。研究(2)については、ドーム故障より前に活動性の活発な恒星の観測を行うことができた。分光観測と測光観測を組み合わせた解析手法の開発がまだ完了していないため、次年度も検討を進める。
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今後の研究の推進方策 |
研究(1)については、長周期惑星探索のためのターゲット選定は済んでいるため、メインで使用する予定となっている岡山望遠鏡が使用できるようになった段階で観測を進める。また、サンプルの拡張を目的として、すばる望遠鏡や次年度から共同利用が可能となったせいめい望遠鏡+GAEOS-RVを用いた観測時間を獲得するために観測提案をしていく。 研究(2)については、前年度に取得したデータを用いて恒星スペクトルの吸収線形状の情報と測光変動の情報を同時にモデル化する手法の検討を進める。
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