研究課題/領域番号 |
21K14014
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大橋 正俊 九州大学, 理学研究院, 助教 (60899491)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | マグマ / 気泡 / 合体 / 噴火 |
研究開始時の研究の概要 |
よく振ったコーラに例えられるように、火山噴火の駆動力は、マグマに溶け込んでいる揮発性成分の発泡である。火山噴出物に残された気泡組織の逆問題を解くことを目的として、本研究は気泡の合体過程を物理・地質の双方から研究する。まず、気泡合体のアナログ実験・合体モデルの開発を通して、気泡合体を物理的に理解する。その後、開発した合体モデルを天然の火山噴出物に適用し、マグマの上昇過程を復元する。定量的に復元した上昇過程は、マグマがどのように噴火しているのか、その理解につながるだろう。
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研究実績の概要 |
火山噴出物に残された気泡組織の逆問題を解くことを目的として、本研究は気泡の合体過程を物理・地質の双方から研究するものである。今年度は、3次元の気泡合体の解明を目的として、研究を進めた。まず、気泡の合体過程を3次元下で観察できるような、新たな実験装置を開発した。高粘性液体の中に気泡を入れ、圧力を大気圧から下げることで、気泡の膨張と合体をその場観察することが出来た。ビデオカメラで気泡合体を撮影し、画像解析によって、合体のタイムスケールを計測した。解析の結果、気泡の合体過程は、キャピラリー数という無次元数に支配されていることがわかった。これは、粘性応力と表面張力の競合を表す無次元数である。実験結果より、キャピラリー数の増加に伴い、気泡の合体タイムスケールは、表面張力が支配する領域から、気泡成長が支配する領域に遷移することがわかった。また、簡単なスケーリング解析に基づき、気泡の合体タイムスケールに関する半経験的な式を導出することに成功した。このタイムスケールは、既存の合体実験結果と整合的であり、粘性率だけでなく、気泡の成長速度も大事な要因であることを強く示唆している。また、合体により、気泡の数密度が変化することが、先行研究で既に知られていた。そこで、先行研究の実験結果と比較したところ、その気泡数密度は、本実験のスケーリングで綺麗に説明することがわかった。気泡数密度は、マグマ上昇速度を反映する最も重要な観測量の一つである。本実験を発展させることにより、天然の火山噴出物の気泡数密度から、粘性率や気泡成長速度を推定することが出来る可能性がある。
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