研究課題/領域番号 |
21K14040
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
|
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
渡邉 洋輔 山形大学, 有機材料システムフロンティアセンター, 助教 (30891527)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
|
キーワード | 相互架橋網目ゲル / デジタルファブリケーション / 4Dプリンティング / 高分子ゲル / レーザー加工 / 接触角 / 多孔質 / 相互架橋網目 / セルフクリーニング / 濡れ性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,ICNゲルの特異的な油滴除去性のメカニズムを明らかにし,フッ素フリーのスマートセルフクリーニング表面の創製を目的とする.セルフクリーニング表面の微細構造化は,ハイドロゲルに特化した3次元プリンタによる付加加工やレーザー除去加工のようなデジタルファブリケーションツールを駆使することで実現可能であり,表面の粗さを制御することで静的な濡れ特性を向上する.動的濡れ特性の機構を微細構造化表面に実装し,動的濡れ性が制御可能なスマートセルフクリーニング表面を実現する.
|
研究成果の概要 |
本研究では、デジタルファブリケーションツールを用いてInter Crosslinking Network (ICN)ゲルの3D造形手法を確立し、成形した構造体の表面の性状を評価した.得られた知見からポンプやアクチュエータといった実応用タスクに取り組みうるICNゲルの構造体を検討し,試作を行い,それぞれの用途に応じた評価手法によってICNゲルを用いる利点と課題を抽出した.また,繊維状ゲル吐出機構による表面性状の改質手法を提案し,ハイドロゲルによるセルフクリーニング表面が創製可能性を示した.提案手法を組みあわせることで,表面をクリーンに保ちながらタスクをこなすソフトロボットへの実装が期待できる.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固体表面の濡れ性の制御は、防汚表面やセルフクリーニング表面の構築の上で非常に重要である。例えばエアコンや調理場のファン、今後活躍しうるやわらかいロボットといった製品の固体表面は、その設置環境で想定される汚れを防ぐ必要がある。これまで、有機フッ化化合物で表面を覆うことで汚れにくい表面は開発されてきたが、製造コストと環境負荷が大きかった。本提案では、表面に特殊なコーティングをせずに汚れを落としやすいハイドロゲルと微細加工技術を組み合わせることで、簡易的にセルフクリーニング表面を形成できる。本技術は、セルフクリーニング表面構築への応用の上で極めて有用であり、本分野発展に資する。
|