研究課題/領域番号 |
21K14069
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
PARK HYUNJIN 北海道大学, 工学研究院, 助教 (00793671)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 混相流 / 抵抗低減 / 気泡 / 船舶 / 気液混相流 / ボイド波 |
研究開始時の研究の概要 |
乱流境界層に気泡を混入し摩擦を減らす空気潤滑法は,低い再現性と下流持続性が問題であり,約10%省エネで頭打ちしている.申請者は,境界層に人工的な脈動を与え再現性と下流持続性を改善する方法を開発した.この改善法を活用するには,境界層の状態に合わせて抵抗低減率が高い脈動を予め特定する必要があるが,脈動に関わる主要因子すら不明である.本研究では,境界層に与えた人工脈動が移流中に示す脈動の挙動と境界層の応答を調べることで,脈動と乱流境界層との間に生じる物理現象の解明と脈動成長過程のモデリングを行う.成長モデルを逆算することで脈動制御技術を完成させ,人工脈動による高効率抵抗低減法の基盤を作る.
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研究成果の概要 |
空気潤滑法において,壁面摩擦抵抗低減が生じる際に現れる時空間上でのボイド率の脈動現象(ボイド波)の生成メカニズムとその伝播モデリング,そしてその利用を目的に平板境界層を持つ実験船と断面形状が異なる複数の矩形チャネルを用いて実験的に研究を行った.異なる流路で成長するボイド波の観測から,ボイド波の生成過程とその生成に乱流境界層の成長が関わっていることが分かった.また,人工ボイド波とと船底局部抵抗低減率を記述するモデル式を構築でき,船首側で生成した人工ボイド波は少々減衰はするものの船尾まで到達すること,そして船首側以外の領域で抵抗低減率が人工ボイド波によって改善されることが分かった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抵抗低減率と人工ボイド波の下流持続性が確認され,さらにその伝播過程を記述するモデル式の構築により,船体における空気潤滑法がもたらす全摩擦抵抗低減率と人工ボイド波の抵抗低減促進効果を推定することが可能になった.また,ボイド波の生成条件と生成過程を把握できたことで,今後人工ボイド波を設計するための実験環境と計測すべき物理量が明確になった.
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