研究課題/領域番号 |
21K14073
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
杉田 直広 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (80852318)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 超音波 / マイクロバブル / 気泡振動 / 音響散乱 / 超音波イメージング / 気泡群 / トランスデューサアレイ / 音響減衰計測 / 超音波造影剤 / 超音波診断 / 超音波フェーズドアレイ |
研究開始時の研究の概要 |
マイクロバブルを援用した超音波治療・診断技術において,生体中で時間変化するマイクロバブルの振動特性に合わせて,適切な音波を照射することが不可欠となる.本研究課題では,気泡群に照射する音波音圧の空間分布をコントロールすることによって,任意の周波数において気泡群の高次振動モードを励振することが可能な音波照射の実現を試みる.気泡群が成す連成振動系の固有値解析により,気泡群の振動モードを探索し,高次モード励振の可能性を検証する.超音波フェーズドアレイの電子走査によって音波音圧の空間分布を実装する.この手法により,生体中の環境変化による共振条件のずれを克服する音波照射法の構築を目指す.
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研究成果の概要 |
マイクロバブルを援用した超音波治療・診断技術において、単一周波数の超音波を用いて気泡群の複数の振動状態を励振する音波照射手法を提案し、数値解析および実験による原理検証を行った。超音波リニアアレイの各素子に印加する電圧の極性を部分的に反転させ、照射音波に空間的なパターンを形成した。異なる照射パターンに対して、気泡群に現れる振動モードが変化し、その結果、散乱音場の強度およびその空間分布が変化することを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マイクロバブルの音響イメージングにおいて、本手法は気泡群の振動を効果的に利用する物理的手法である点に有用性がある。従来の非線形性を利用した画像化手法とは異なり、機序となる基礎物理が線形振動であること、さらに超音波ビームとの連成力学モデルから有効性を示したことの学術的意義は大きい。装置構成、データ処理ともに単純であり、従来の超音波診断装置をベースとした開発が期待できる点に社会的意義がある。
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