研究課題/領域番号 |
21K14078
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
金子 雅直 東京電機大学, 理工学部, 助教 (10804536)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 軸流圧縮機 / 作動範囲 / ケーシングトリートメント / 実験 / 数値解析 |
研究開始時の研究の概要 |
航空機による環境負荷を低減するため、ガスタービンエンジン(GT)の小型化が要求されているが、GTを構成する圧縮機動翼では、小型化に伴い翼端隙間が相対的に増大し、これによる安定作動範囲の減少がGTの小型化を阻む一因となっている。 安定作動範囲の拡大技術として周方向溝型などのケーシングトリートメント(CT)があるが、GTのさらなる小型化を実現するには、従来技術では得られない高い安定作動範囲拡大効果を有する技術が必要になる。本研究では、周方向溝型と自己再循環型のCTを組み合わせた複合型CTが従来技術に比べて高い安定作動範囲拡大効果を有することを実証すると共に、その効果を最大化するための知見を得る。
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研究実績の概要 |
本研究では、低速単段軸流圧縮機を対象に実験と数値解析を用いて、周方向溝型と自己再循環型のケーシングトリートメント(CT)を組み合わせた複合型CTが従来技術に比べて高い安定作動範囲拡大効果を有することを実証すると共に、その効果を最大化するための知見を得ることを目的としている。本年に実施した研究内容は、以下の通りである。 ・自己再循環型CTの流路形状を製作可能性と実機への適用性を考慮して数値解析的手法を用いて検討した。さらに自己再循環型CTが内部流動に及ぼす影響も調査した。
・本研究で用いる圧縮機段において動翼列よりも先に静翼列が失速すると本研究の遂行が難しくなるため、静翼形状の三次元化による静翼列の失速点の低流量化についても数値解析を用いて検討した。その結果、静翼形状を周方向へ湾曲させるBow形状とすることで、静翼列の失速点を動翼列の同点よりも低流量側へ移動させることができることを確認した。さらに、同Bow静翼列を対象に、翼根元フィレットが供試圧縮機の空力性能に及ぼす影響を調査した。その結果、本研究で着目している低流量側の作動点では、翼根元フィレットは内部流動現象に大きな影響を及ぼさないことを確認した。その一方で、高流量作動点ではDihedralが大きい条件で確認された圧力面側に生じるはく離の形成が翼根元フィレットを適用することで抑制されることが明らかになった。本研究成果は、International Gas Turbine Congress 2023 Kyotoにおいて口頭発表した。
・実験的手法による供試圧縮機の性能試験実施に向け、装置の確認作業を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
性能試験の準備に若干の遅れがあるものの、おおむね順調に進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
研究活動が軌道に乗ってきており、予定通り性能試験と数値解析的手法を用いた内部流動の調査を行い、当初の目的の達成する。
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