研究課題/領域番号 |
21K14087
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
江目 宏樹 山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授 (80785551)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 消防装置 / ふく射 / ミスト / 散乱性媒体 / ふく射伝熱 / 対流熱伝達 / 熱中症 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、散乱性媒体中のふく射と対流の複合現象を明らかにする。ミスト層のスペクトル選択性と対流場の同時制御技術の確立に取り組む。本研究は、①ふく射伝熱と対流熱伝達のカップリング解析により、ミスト冷却装置における対流現象の解明を目指す。また、②水滴の経時変化に対するスペクトル応答評価により、加熱下のミスト層のふく射遮蔽性能の経時変化を直接測定する。そして、③ふく射吸収量の違いによる対流駆動流動様相可視化により、噴霧ミスト層内に起こる対流場の流動様相を可視化評価する。
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研究成果の概要 |
本研究では、ウォーターミストによるふく射熱の遮蔽及び流動場の能動的制御の実現を目的とした。 ふく射性媒体の非灰色吸収、非等方散乱特性を記述できるふく射伝熱解析コードを確立し、ウォーターミストが混入した対流-ふく射の複合伝熱解析を行った。 ミストの混入が壁近郊での温度の乱流変動を抑制し、ふく射熱伝達の抑制に貢献することを示した。 また、ウォーターミストの噴霧実験を行い、ミスト層の水滴の粒度分布測定及びふく射遮蔽性能の実験的評価を行った。ミスト層のふく射遮蔽率は水滴径の依存性をもち、ふく射遮蔽には水滴径を小さくすることがより効果的であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミスト冷却装置は都市環境技術としての用途のみならず、高温環境が日常の製造現場(製鉄所等)での導入が考えられる。高温環境ではふく射伝熱が支配的になるので、それを防ぐ商品を開発し、過酷な環境での労働負荷を軽減できる可能性がある。また、同じくふく射伝熱が支配的になる環境として火災現場が挙げられる。目に見える炎に加え、目に見えない熱ふく射も消火活動において多大な影響を持つ。この熱ふく射による延焼や火傷等を防ぐ消防設備の実現が望まれており、スプリンクラー等の消火設備に本研究知見を応用することでふく射熱遮断機能も持つ防火設備が実現できる。
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