研究課題/領域番号 |
21K14095
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
栗山 怜子 京都大学, 工学研究科, 助教 (70781780)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 液体温度計測 / 蛍光偏光法 / 全反射蛍光観察 / 固気液三相界面 / 表面温度 / フィルム型センサー / 局在表面プラズモン共鳴 / 固液界面 / 2色LIF / 温度計測 / 微細気泡 |
研究開始時の研究の概要 |
固体・液体界面におけるナノ~ミリスケールの微細気泡が介在する熱流動現象は,工学上の有用性が高い一方で観察が難しく,微細気泡が関わる様々な現象の解明に向けて計測技術の向上が求められている.本研究は,光の全反射に伴って発生するエバネッセント波を用いた蛍光観察に基づいて,界面極近傍(1um以下)の領域に特化した気泡周囲の液体温度計測技術の開発に取り組む.蛍光強度の温度依存性を利用する従来法(レーザー誘起蛍光法)を,計測の安定性,気泡周りへの適用性,時空間分解能などの面で発展させることで,気泡の生成・成長・離脱・収縮過程における気泡周囲の液体温度計測を試みる.
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研究成果の概要 |
本課題は界面近傍微細気泡の周囲の熱流動場の詳細な観察に向けて,全反射蛍光偏光法に基づく温度計測法を提案し,界面近傍の液体温度計測における有効性を検証した.まずマイクロ流路内の単相流において提案手法による加熱壁面近傍の温度分布計測の妥当性を示した.次に固気液三相界面近傍に提案手法を適用し,気液界面近傍における散乱光による影響や,固液界面と蛍光分子の相互作用の影響が偏光度に与える影響を明らかにした.また,得られた知見を活かして蛍光溶液封入型の表面温度センサーの開発や局在表面プラズモン共鳴を利用したプローブの開発にも取り組んだ.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固液界面の微細気泡が介在する熱流動現象は工学上の有用性が高い一方で,観察が難しいことから基本的性質や挙動に不明な点が多く,気泡周囲の熱流動場に関する計測技術の発展が望まれている.本課題は蛍光分子の回転運動に伴う偏光解消特性に基づく温度計測原理と全反射蛍光観察を組み合わせた全反射蛍光偏光法を提案し,固気液三相界面近傍に適用を試みた.単相流中で計測の妥当性を示すとともに,気液界面における光の反射や壁面と色素間の相互作用が計測に与える影響を明らかにし,今後の計測技術開発において重要な知見を得た.また,上記の知見を活かした新たな表面温度センサーや蛍光信号の増強が可能な蛍光プローブの開発にも取り組んだ.
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