研究課題/領域番号 |
21K14104
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
上村 知也 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80881789)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 四足動物 / ギャロップ歩容 / シンプルモデル / 体幹柔軟性 |
研究開始時の研究の概要 |
四足動物が高速走行で用いるギャロップ歩容は,左右の脚の運びが逆位相から外れるのが特徴で,脚が地面につく順番によってチーターなどが行うロータリーと,ウマなどが行うトランスバースに分類される.本研究では,ピッチ方向とロール方向にそれぞれ2つの回転自由度を持つシンプルなモデルの周期解を解析的に求め,ギャロップ歩容の非対称性と2種類の歩容が生成されるメカニズムを明らかにする.さらに,動物の計測結果と比較し,動物種によって2種類のギャロップを選択的に用いる理由を明らかにする.
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研究実績の概要 |
四足動物が高速域で用いるギャロップは,左右の脚の運びが逆位相から外れるのが特徴で,脚が地面につく順番によってチーターなどが行うロータリーと,ウマなどが行うトランスバースに分類される.また,チーターの走行では体幹を曲げる飛翔期と伸ばす飛翔期の2種類が存在するのに対して,ウマでは体幹を曲げる飛翔機しか持たない.これらの差異を生み出す力学的要因として,体幹部のロール方向の回転自由度が重要な役割を果たすと予想している. そこで,ロール方向の体幹ねじれ自由度を持つシンプルなモデルを構築した.このモデルは前後よりも左右のダイナミクスが重要な役割を持つと考え,横断面上で構築した.このモデルについて数値計算によって周期解を探索した結果,ロータリーギャロップに相当する脚の接地順を持つ解とトランスバースに相当する接地順を持つ解が得られ,それぞれの解が得られる状態量の空間が異なることが明らかになった.また,モデルにチーターのパラメータを代入して周期解を数値的に求めた結果,ロータリーに相当する解が得られた一方で,トランスバースに相当する解は得られなかった.ウマのパラメータを代入した結果では,ロータリーに相当する解とトランスバースに相当する解が得られた.これらの結果は国内学会第35回自律分散シンポジウムで報告を行った. また,シンプルモデルで得られた結果の妥当性を確認するため,シンプルモデルの構造に基づく4足ロボットの開発にも取り組んだ.制御は神経振動子のモデルを用いて,自律的に走行リズムを生成した結果,トレッドミル上でのバウンド走行を達成した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の目的としていたロータリーギャロップとトランスバースギャロップの力学的差異は明らかになってきた.しかし,なぜこれらの歩容が存在し,動物種によって使い分けられるのかについてはまだ理解できていない.
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今後の研究の推進方策 |
チーターとウマの実際の走行データを収集し,提案したシンプルモデルの運動と比較する.チーターの運動はすでに山口大学獣医学部の和田教授から提供を受けており,シンプルモデルの挙動と定性的にも定量的にもよく一致することが確認されている.この結果は生物学的にも重要な知見となることが予想されるため,原著論文としてまとめ,工学ではなく一般誌への投稿を予定している.
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