研究課題/領域番号 |
21K14111
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 奈良工業高等専門学校 |
研究代表者 |
須田 敦 奈良工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (90743211)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | キャスター / 振動制御 / メカトロニクス / 輸送機器 / 台車 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,貨物や荷物の運搬用ハンドトラック(台車)に関して,低衝撃・低振動を実現する台車の実用化を目指す.特に,台車に使用するアクティブ制御型キャスターの制御に着目する.アクティブ制御型キャスターは,撃心機構(ラケットやバットなどの打具において持ち手に伝わる衝撃が最小になる点)を応用した構造に,ボイスコイルモータ(磁界の中をコイルが往復運動する単相モータ)をアクチュエータとして付け加えたものである.アクティブ制御型キャスターを複数使用する台車の制御手法は基礎段階の試行錯誤的であるが,本補助事業を通じ制御手法を見直し最適な制御手法を体系的に明らかにする.
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研究成果の概要 |
能動制御台車走行時の基礎的な振動抑制性能を確認するための制御システムを構築した.基礎的な制御実験を行い多入力単一出力制御システムの複数同時安定を確認した.走行時の制御実験に先立ちJIS B8923: 産業用キャスターに準じて実験した.制御手法考察に必要な車台の動きを計測した.車台中央に取り付けた3軸加速度センサの鉛直軸方向の加速度を用いて振動抑制性能を評価した.突起乗り越え時の衝撃による加速度応答スペクトル,および突起乗り越え後の残留振動による加速度応答スペクトルを明らかにした.これにより,様々な制御手法を試すことが可能なプラットフォームとしての広がりが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医療現場では新生児を高次医療施設まで搬送する保育器,製造業では半導体や精密機器,などの衝撃や振動を嫌う物品の運搬・搬送の場面において,路面の表面性状や突起乗越えなどの外乱の影響を伝達しない手法にニーズがある.本研究では能動制御キャスターを4個搭載した運搬用台車(ハンドトラック)に関して,突起乗越え時の衝撃性能や振動性能を評価した.制御工学における多入力単一出力制御システムの複数同時安定化問題解決に寄与する.実用的な能動制御台車の開発における設計指針を得ることができる.
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