研究課題/領域番号 |
21K14132
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
本仲 君子 関西大学, システム理工学部, 助教 (70781772)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 群飛行 / 動作計画 / UAV / 群知能 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、小型クワッドロータ群が未知環境において外部の機器に依存することなく、完全自律飛行によって指定された目標物を探索することを目指す。この目標を達成するため、期間内に【1】小型クワッドロータ群のモデル化、【2】小型クワッドロータ群による完全自律編隊飛行、【3】小型クワッドロータ群による未知環境探索タスクの遂行、【4】探索精度の向上、という段階を踏み、2021年度から各年度に1段階ずつ進める予定である。
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研究実績の概要 |
本研究課題では,群知能を小型クワッドロータ群に適用することで,完全自律飛行による屋内未知環境での探索タスクの遂行を目的としている.2022年度は,5台のクワッドロータに既存のリーダー・フォロワー制御を適用した.これにより,操作者が任意に操縦するリーダーに対して,残り4台のクワッドロータがフォーメーションを保ったまま追従可能であることをシミュレーションにより確認した.このとき,従来の制御手法では機体間の衝突回避が考慮されておらず,リーダーの動きによっては機体同士が衝突する状況が確認された.そこで,シンプルな相互衝突回避アルゴリズムを提案・導入し,リーダーが急に方向を変えた場合でも衝突することなく回避し,フォーメーションの再形成が可能であることを,CoppeliaSimを用いた動力学シミュレーションを通して確認した. また,事前に群れ全体の経路計画を行うことを想定し,RRT (Rapidly-exploring Random Tree)の派生アルゴリズムを用いた経路計画の導入について検討した.具体的には,RRT*,RRT*-connect,RRT*FNDの挙動を,生成された経路長,生成時の計算時間,及び動的な環境への対応の観点から比較した.その結果,RRT*FNDを用いることで,動的な環境におけるオンラインでの経路計画が可能であることを確認した.また,RRT*FNDを用いて,4台のクワッドロータが同じ環境を移動する状況においても相互衝突することなく移動可能であることを確認した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は,群れを自律分散的に移動させる方法として,リーダー・フォロワー制御を採用し,操作者が任意に操縦するリーダーに対して,残り4台のクワッドロータがフォーメーションを保ったまま追従可能であることをシミュレーションにより確認した.また,群れ全体の経路計画を実現するため,RRTの派生アルゴリズムであるRRT*FNDを新たに導入し,障害物の存在する環境に置いて4台のクワッドロータが指定された目標状態へ到達するための経路計画を行い,相互衝突することなく移動可能となることをシミュレーションにより確認した.以上より,研究はおおむね順調に進展していると考える.
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今後の研究の推進方策 |
本年度はRRT*FNDにより移動障害物が事前に計画した経路に侵入した場合に再計画を行うことにより動的な環境におけるクワッドロータ群の経路計画を行った.その中で,3次元空間の経路探索ではなく,時間軸方向も含めた4次元探索を行うことにより,事前に衝突の可能性がある経路を避けられるのではないかと考えた.よって今後は,RRT*FNDの時間方向への拡張について検討する.また,クワッドロータの台数を10台まで増やし,群制御が可能であることをシミュレーションにより確認する予定である。
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