研究課題/領域番号 |
21K14205
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 信州大学 (2022) 東京大学 (2021) |
研究代表者 |
奥谷 智裕 信州大学, 学術研究院工学系, 助教 (60876449)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ポリマーPTCサーミスタ / フレキシブル温度センサ / メッシュエレクトロニクス / エレクトロスピニング / コンポジット材料 / サーミスタ / PTCサーミスタ |
研究開始時の研究の概要 |
風邪や感染症を含む身体の不調は生体温度の微小な変化として表れるため、その兆候を見逃さない高度な予防医療の実現には、高感度なウェアラブル温度センサの開発が必要である。微小な生体温度の変化を計測できる温度センサとして、PTCサーミスタがあげられる。しかし、従来のサーミスタは厚みがあり、シート型で伸縮性も有していなかったため、生体に密着せず長期間モニタリングを行うのは難しかった。そこで本研究では、エレクトロスピニング法を用いて、メッシュ構造を有する複合材料型の極薄高分子サーミスタを開発する。
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研究実績の概要 |
風邪や感染症を含む身体の不調は生体温度の微小な変化として表れるため、その兆候を見逃さない高度な予防医療の実現には、高感度なウェアラブル温度センサの開発が必要である。微小な生体温度の変化を計測できる温度センサとして、ポリマーPTCサーミスタがあげられる。しかし、従来のサーミスタは厚みがあり、シート型で伸縮性も有していなかったため、生体に密着せず長期間モニタリングを行うのは難しかった。そこで本研究では、エレクトロスピニング法を用いて、メッシュ構造を有する複合材料型の高分子サーミスタを開発した。ファイバー型サーミスタは、アクリレートポリマーとカーボンナノファイバーで構成した。ファイバーサーミスタはパリレンで被覆して芯鞘構造を形成することで、温度特性の再現性を向上できた。これにより、厚さ約5 μmのファイバーメッシュ型サーミスタは、2 ℃以内で抵抗値が3桁増加し、400サイクルまで再現可能な温度特性を示した。また、メッシュ構造によってサーミスタ層は超軽量かつ透明であった。メッシュ型サーミスタは16.5 μg /cm2のメッシュ密度で動作し、その繊維層は400~800 nmの領域で90%以上の透過率を有することを実現した。さらに、厚さ1.4 μmの基板上にメッシュ型サーミスタを作製することで、半径280 μmの針に巻き付けても劣化することなく動作できた。この超柔軟性を利用することで伸縮性の付与にも成功した。開発したメッシュサーミスタをメッシュ基板上に作製することでガス透過性を付与できることも実証した。
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