研究課題/領域番号 |
21K14215
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 大分工業高等専門学校 |
研究代表者 |
常安 翔太 大分工業高等専門学校, 電気電子工学科, 助教 (40825395)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | ペーパーエレクトロニクス / 面発光デバイス / 分散型EL / セルロースナノファイバー / 伝熱特性解析 / 機能性デバイス / ディスプレイ / フレキシブルエレクトロニクス |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、これまで全く着目されていなかった独自のデバイス設計・解析手法により、単一デバイス内での多彩な光学状態の発現やセンシング機能の付与を実証してきた。一方、これらのデバイス設計・解析を通して、電極の不活性化が輝度劣化の一因であることが分かってきた。そこで、本研究ではセルロースナノファイバーを基軸とした発光性ナノシートを創製し、発光層がシールのように再利用可能なステッカー型面発光デバイスの創出を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、潜在的に素子構造の自由度に優れた分散型電界発光(EL)素子が構築可能な蛍光体粒子とセルロース繊維を複合化した発光性シートを作製し、発光層が再利用可能なステッカー型面発光デバイスを開発した。また、表面粗さがEL特性に与える影響を実験的に評価し、その結果をもとに数値シミュレーションを行い、EL特性の低下は実質的な膜厚の増加によって引き起こされていることが明らかとなった。さらに、高輝度化に伴う高温化を抑制するため、分散型ELを構成する基材への切り紙加工および伝熱異方性フィルムの導入により低温駆動を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々とあらゆる情報をシームレスにつなぐ超スマート社会の実現に向け、各種電子デバイスに関する研究開発が活発化している。従来の電子デバイスは、各部材の劣化度に関わらず全て廃棄する前提でデバイス設計されており、世界的に気運が高まる持続可能な社会の達成に向けた喫緊の課題である。これに対し本研究は、これまでに蓄積した知見をもとに「発光層の再利用」という革新的な機能性の付与に成功しており、広範な分野に波及効果が期待される。
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