研究課題/領域番号 |
21K14224
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
小池 賢太郎 鹿児島大学, 理工学域工学系, 助教 (30781992)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 水掛かり / 塩害 / 水分移動 / 環境差腐食 / 腐食速度 / 鉄筋腐食 / マクロセル腐食 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、コンクリート構造物の設計、維持管理では,水の影響について、示方書レベルで中性化に対してのみ論じられるにとどまり,塩害や複合劣化,その他劣化現象への対応は,未だ不十分と言える.これは水の影響を考慮した耐久性照査を行うにあたり,水掛かり部でのコンクリート中の劣化因子の移動特性や,それに起因した内部鋼材の腐食特性(マクロセルの形成や腐食速度など),劣化予測などが十分に体系化されていないことに起因するものと考えられる. そこで,本研究では劣化因子の移動/腐食速度/補修工法/維持管理手法をキーワードに,水掛かりを受けるコンクリート構造物の劣化機構の理解と維持管理への提案に取り組む.
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研究成果の概要 |
橋梁では排水不良等が原因で部材へ局所的に水が供給される場合があり,水掛かり部周辺における集中的な劣化が問題となっている.そこで,本研究では,水掛り部を模擬した供試体を作製し,埋設電極を用いたコンクリート比抵抗の計測により,コンクリート内部の水分移動特性の把握を行った.また,RC梁供試体を用いた実環境暴露により水掛かりが内部鉄筋に及ぼす影響についても併せて検討した.これらの検討により,水掛かりを受けるコンクリート構造物の劣化機構の理解と維持管理への提案に資する情報の取得を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在,鉄筋コンクリート構造物の維持管理では,内部鋼材に及ぼす水の影響について,耐久性照査へ十分に反映されているとは言えず,耐久性照査に資する情報としての包含的な整理,また鋼材腐食への影響が十分に評価されたとは言えない. 本研究で得られた成果は,水掛かりを受けるコンクリート構造物の劣化機構の理解につながるもので,これらの情報を基に,今後は適切な補修工法の提案,維持管理体系の高度化が期待される.
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