研究課題/領域番号 |
21K14226
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
|
研究機関 | 松江工業高等専門学校 |
研究代表者 |
周藤 将司 松江工業高等専門学校, 環境・建設工学科, 准教授 (00726292)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 木質バイオマス灰 / ジオポリマー / コンクリート / 強度 / 流動性 / モルタル / 産業廃棄物 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,エネルギー自給率の向上などの観点から,木質バイオマス発電への期待が高まっている.しかし,木質バイオマス発電で生じる飛灰(木質FA)は,現時点では有効な利用方法が確立されていない.本研究では,木質FAがジオポリマーの一般的な材料として認知されることを目指し,木質FAが混合されたジオポリマーモルタル,ジオポリマーコンクリートの優位性を明示することを目的とする.また,研究事例が少ないジオポリマーコンクリートの耐久性に関する試験を実施し,ジオポリマーの研究を発展させるために必要な基礎的データの収集も行う.
|
研究実績の概要 |
木質バイオマス発電によって生じる焼却灰(木質BA)を用いてジオポリマーコンクリートを作製し,各種の試験を行った.ジオポリマーコンクリートの配合は,活性フィラーにフライアッシュ(石炭FA)と高炉スラグ微粉末を用いるものとし,石炭FAの一部を木質FAに置き換えて試験を行った.試験では複数の発電所で排出された木質BAを用意し,昨年度までの研究成果をもとに,木質BAの置換率は10,20%としてコンクリートによる試験を行った. 異なる発電所から排出された木質BAであっても,コンクリートの混用した際のフレッシュ性状(流動性)に違いは確認されなかった.ただし,木質BAの置換率が20%の配合では,流動性が低下する傾向が確認された.この点は,モルタルでは確認されなかった傾向である. 強度発現については,木質BA10%の配合と比較して20%置換の配合の方がやや有利な傾向が確認された.また,使用した木質BAの違いによる比較を行うと,シリカ成分が多い灰ほど強度発現性が高い傾向が確認された.しかし,この結果については精査が必要であると考えている.特に,モルタルによる検討では,カルシウム成分の含有量と強度発現性に傾向が確認されており,傾向の確認を行う必要がある. 圧縮強度と割裂引張強度の相互関係を見ると,使用した木質BAの違いによる傾向の違いは確認されず,同様の線形の関係が確認された.木質BAを使用しない配合の供試体の結果と比較しても同様の結果であった.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り,モルタルからコンクリートへの検討に移行できている. 耐久性に関する検討のみやや遅れている.
|
今後の研究の推進方策 |
耐久性に関する検討を行う.中性化と凍結融解抵抗性の評価を行う予定である.
|