研究課題/領域番号 |
21K14258
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
杉浦 聡志 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (30648051)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 災害 / 道路網分析 / ネットワークデザイン問題 / グラフ理論 / 脆弱性 / 道路網脆弱性分析 / 孤立脆弱性 / Gomory-Hu木 / 最小カット / 被災時の孤立 / 緊急避難計画 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は災害発生直後の道路網に求められる接続性に着目し,道路網のわずかな損傷により簡単に接続性を失うような脆弱な箇所を特定する手法を構築するものである.具体的には大規模災害による孤立の生起しやすさ,および広域避難時における道路網がもつ局所的な容量と通過需要の関係を表現した2つの脆弱性指標を定義し,その導出法を構築する.構築した手法は大規模災害も頻発し,道路網が疎である北海道に適用する.さらに,脆弱性を緩和するための最適施策を検討するためのネットワークデザイン問題を定式化し,求解法を与える.これら一連の検討により,接続性向上のための道路網整備戦略の方針を示す.
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研究成果の概要 |
本研究は道路網の脆弱性を評価し、改善策を提案する手法を提供することを目的とした.脆弱性評価のための手法として、最小カット理論を応用し、接続の強さを評価する2つの指標(孤立脆弱性,局所容量脆弱性),およびそれらを求めるモデルを構築した.2指標を実際の道路網に適用し、孤立しやすい箇所の特定や,一斉避難時に混在が予想される領域を特定した.くわえて,孤立脆弱性を緩和するためのネットワークデザイン問題を構築し、北海道北部の主要地点の孤立脆弱性を緩和する新たな道路区間の追加箇所を特定した.これらの研究成果は2編の高水準学術誌に掲載され,一定の評価を得たものと考える.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は災害直後に道路網が要求される性能,すなわち避難路としての冗長性,および孤立生起のしやすさを評価し,その水準を増強するための方策を与えるものである.構築したモデル群はいずれも実際の道路網で適用できることを確認しており,実務適用も可能であると考えている.構築した手法論は,以降の防災計画において資するところが小さくないと考える.
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