研究課題/領域番号 |
21K14266
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安田 昌平 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (00899247)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 交通流理論 / 深層学習 / ネットワーク表現 / 空間統計学 / ベイズ統計学 / 交通状態推定 / kinematic wave理論 / ニューラルネットワーク / グラフニューラルネットワーク / 交通工学 / 交通ネットワーク / 機械学習 / 走行軌跡データ |
研究開始時の研究の概要 |
近年、車両と他の車両やインフラ間で情報通信を行うConnected Vehicle技術等の発展により、車両の走行軌跡情報が豊富に収集・蓄積されるようになった。これらのデータは観測地点を限定されないことからサイズが膨大になりやすく、またその活用には多くの複雑な前処理を必要とするため、交通管制等へのリアルタイムな活用には課題が残されている。本研究課題は、道路ネットワーク上で観測された走行軌跡データを効率的に処理・集約し、大規模ネットワークの交通状態をリアルタイムに推定する方法論を開発するものである。
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研究成果の概要 |
本研究では次世代の交通管制を見据え,大規模な道路ネットワーク上の交通状態をリアルタイムに推定する手法を開発した.具体的には,空間統計学を用いた動的なネットワーク表現及び交通流理論及び深層学習を活用した交通状態推定の開発に取り組んだ.車両の走行軌跡データに基づいて目的に応じた動的なネットワーク表現を行う方法論の開発により,推定精度を担保しつつ計算量を大幅に削減できる可能性を示した.また交通流理論と深層学習を組み合わせた推定手法の開発により,渋滞の延伸・解消のダイナミクスを物理学的に記述しつつ,ネットワークを対象とした膨大なパラメータを持つ計算についても効率的に行うことを可能とした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義は,大規模なネットワークを対象とした交通状態推定において,その解析空間である道路ネットワークを観測データ自体から動的に生成するという新たなアプローチにより,推定精度を担保しつつ計算量を大幅に削減できる可能性を示した点である.社会的意義として,計算量の削減による高速な推定や渋滞の延伸解消を物理学的な観点を有しつつ記述可能な方法論の実現は,正確かつリアルタイムな交通状態推定を可能とし,災害時の効率的な避難誘導や自動運転等の新技術の統合的な制御等の次世代管制システムの実現に寄与する.
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