研究課題/領域番号 |
21K14274
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
西山 正晃 山形大学, 農学部, 准教授 (10802928)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 腸内細菌科細菌 / ESBL / 都市下水 / プラスミド / 薬剤耐性 / 薬剤耐性遺伝子 / 生残性 / PBRT / 形質転換 / ESBL産生菌 / 耐性遺伝子 / 水環境 |
研究開始時の研究の概要 |
薬剤耐性菌と耐性菌に関連する耐性遺伝子は人類の公衆衛生を脅かす問題として広く認識されている。本研究では、国内外で分離報告が増加しているESBL産生菌に着目して、水環境におけるESBL産生菌の薬剤耐性機構の解明を環境中での耐性遺伝子の獲得と保存性から評価することを目的とする。はじめに、日本国内で分離しているESBL産生菌の疫学調査と遺伝子解析による特徴付けを行い、ESBL産生菌の耐性機構の特徴を把握する。次に、環境中を模擬したin vitro実験によって環境水中に遊離した状態のESBL産生遺伝子獲得による薬剤耐性の発現、ならびにプラスミドの保持性とその伝達性を評価する。
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研究成果の概要 |
本研究では、国内外で分離報告が増加している基質特異性拡張型βラクタマーゼ(ESBL)産生菌に着目して、水環境におけるESBL産生菌の薬剤耐性機構の解明を環境中での耐性遺伝子の獲得と保存性から評価した。はじめに、日本国内で分離しているESBL産生菌の疫学調査と遺伝子解析による特徴付けを行い、ESBL産生菌の耐性機構の特徴を把握する。次に、環境中を模擬したin vitro実験によって環境水中に遊離した状態のESBL産生遺伝子獲得による薬剤耐性の発現、ならびにプラスミドの保持性とその伝達性を評価した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で行ったESBL産生菌の特徴づけにとって、都市下水のモニタリングでは、医療機関で検出されないようなESBL産生菌が、市中で蔓延していることが分かった。同様のモニタリングは国内外を問わず広く適用可能であり,ESBL産生菌以外の耐性菌についても、市中での蔓延状況を明らかにすることができると考えている。また、in vitro試験を用いたESBL産生菌の生残性と保存性の評価結果から、腸内細菌科細菌の中でも環境中での生残性が異なり、それらは耐性遺伝子に依存しないことを明らかとした。この結果は、環境中でのESBL産生菌の挙動や拡散の可能性を議論する上で重要なデータとなり得る。
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