研究課題/領域番号 |
21K14296
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 東京工業大学 (2022-2023) 国立研究開発法人建築研究所 (2021) |
研究代表者 |
福田 眞太郎 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (50781887)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 長時間の立ち仕事 / かたさ / 身体の疲労 / 官能検査 / 性能値 / 評価方法 / 下肢の疲労 / 床 / 性能評価 / 細胞外水分率 / むくみ |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者施設などの介護の場において、介護者が長時間の立ち仕事を続けたことによる下肢の疲労を訴える事例が増加している。下肢の疲労度合に影響する要因として、建築物床の観点からは床のかたさ,すべり,表面凹凸などが考えられる。特に、靴を脱いで動作することが主である高齢者施設などでは、その影響は大きいと思われる。本研究は、長時間立ち仕事を続けた際の下肢の疲労からみた床の性能評価方法を確立することを目的とする。
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研究成果の概要 |
長時間の立ち仕事による身体の疲労について床のかたさに着目し、身体の疲労からみた床のかたさの評価方法を確立することを目的に研究を行った。具体的には、かたさが異なる複数の床上で、立ち仕事を模擬した動作を長時間実施してもらい、疲労度合いを回答してもらう官能検査を実施した。また、官能検査を実施した複数の床を対象に、身体の疲労と関連があると予想される既存の性能値を測定した。官能検査によって得られた回答から構成した心理学的尺度と、測定した性能値の関係を検討した結果、座ったり寝転んだりする際に感じる床のかたさを表す性能値Dcが、身体の疲労からみたかたさを表す性能値としても適用可能であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国では高齢化が進行しており、介護従事者の不足が問題となっている。介護従事者は勤務中、被介護者の不測の事態に備えて常に座ることなく立ったり歩いたりしており、それによる身体の疲労は大きい。本研究では、そのような立ち仕事による身体の疲労を床のかたさによって軽減する可能性を探る目的で、床のかたさと身体の疲労の関係について検討した。その結果、疲労からみた床のかたさには最適値が存在していることが明らかとなった。介護施設等でかたさが最適な床を選定すれば、介護従事者への負担を軽減することができ、我が国における介護従事者の不足を間接的に解消する一助となると考えられる。
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