研究課題/領域番号 |
21K14299
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 前橋工科大学 (2023) 東京大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
米村 美紀 前橋工科大学, 工学部, 准教授 (90893727)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 騒音評価 / 純音性騒音 / アノイアンス / 聴感評価実験 / 聴感心理 / アセスメント / 環境心理 |
研究開始時の研究の概要 |
純音性成分を含む騒音は,音が小さくても音質が原因で問題となることがある。日本では特に100 Hz以下の低周波数帯域に複数の成分を持つような設備機器からの騒音が問題となっているが,現在欧州を中心に用いられている評価方法では低周波数・複数成分への適用は想定されていない。 本研究は,国内で問題となっている純音性騒音に適用できるような評価方法を提案することを目的とする。騒音に対する心理反応を評価実験によって把握し,①低周波数純音性成分への対応,②複数の純音性成分の記述と定量化,③さまざまな背景騒音のもとでの評価方法の提案,の3つの観点から,純音性騒音を評価する心理評価モデルの構築を試みる。
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研究成果の概要 |
騒音に含まれる純音性成分が聴感印象に与える影響を定量化することを目的に,聴感評価実験によるデータ取得およびペナルティのモデル化を試みた。 成果①倍音を含む純音性騒音の評価:倍音を含むことによりわずらわしさは増加したが,国際規格(IEC61400-11:2012)に定める純音性可聴度の指標を用いれば,単一の純音の場合と概ね同じように評価が可能であることが示唆された。 成果②種々の背景騒音による差異の検討:環境騒音を模擬した試験音では,純音周波数によらず純音性可聴度とわずらわしさに線形の関係が認められた。純音性可聴度と試験音の音圧レベルの非線形性を考慮した二次多項式によりモデル化した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年は遮音性能の向上や機器の静音化により騒音のレベルだけでなく音質も問われるようになっており,その一例である純音性騒音について心理実験に基づいた評価方法を提案を示した。この成果は,純音性騒音の評価ガイドラインの検討に資するデータを提供することで,将来的には音環境の改善の改善につながると期待される。
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