研究課題/領域番号 |
21K14302
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小林 典彰 大阪大学, 大学院工学研究科, 技術職員 (60880656)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 流体工学 / 空力騒音 / 風洞実験 / 流体計測 / 可視化 |
研究開始時の研究の概要 |
空力騒音は風切り音ともよばれ,自動車のドアミラー,新幹線のパンタグラフ,航空機の主翼・主脚などの輸送機械や空調機器のファン,風車翼などの流体機械から発生する,空気の流れに起因する騒音で,工学的に重要な問題となっている. 空力騒音は流れ場や物体周りを通過する渦の変形に伴い生じる現象であり,空力騒音の低減や発生メカニズムを明らかにするためには,その要因となる流体現象を詳細に調べることが極めて重要である. 本研究は空力音源と音場の可視化を行うことを主とした実験計測を行い,流れ場と音場を同時に評価できる新たな風洞実験手法の確立を目指す.
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研究実績の概要 |
本研究は流れ場と音場を同時に評価できる新たな風洞実験手法の確立を目的とする.そのために,物体周りの流れ場や流れ場に起因する空力音源と発生する空力騒音や音場の詳細計測・可視化を行うことを主とした風洞実験を行うものである. 本年度は,昨年度構築した風洞実験における流れ場と音場の計測システムを活用し,鈍頭物体を対象にした実験計測を実施した.特に,鈍頭物体の代表例として,大きさの異なる複数の円柱から発生する空力騒音と流体力(3次元各成分の力とモーメント,いわゆる6分力)の計測に主軸を置いた.この流体力計測については当初の研究計画にはなかったが,物体から発生する空力騒音と物体周りの流れ場の関係性を把握する上で非常に有意義であることから計測システムに追加した.このシステムでは物体に作用する6成分の流体力を同時に計測することが可能である. これらの計測では,円柱に作用する流体力の中でも特に空力騒音との関係が明確な,主流と垂直な成分(いわゆる揚力)の時間変動を得ることができた.円柱から発生する空力騒音と揚力は円柱の直径に比例した固有の渦放出周波数があるため,今回の計測においても空力騒音と流体力それぞれで対象とした円柱固有の渦周波数の変動を捉えることができた. しかしながら,今年度においては流体力計測と可視化計測を連動させることができなかった.そのため,今後はシステムを改良し,各種計測と可視化の連動を強化する改良を実施する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は,研究の根幹となる計測システムの構築とそれを用いた風洞実験を行った.ここでは,多数のデータを同時取得できる計測装置の組み込みやプログラムの改良などを行った.しかしながら,各種計測に用いる装置を連動する計測システムの構築に想定以上の時間を要してしまった.そのため,当初予定していた実験計測の一部を実施できず,研究を計画通りに進めることができなかった.
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今後の研究の推進方策 |
これまでに構築した空力騒音・流れ場・流体力の計測システムを改良し,それらを活用した風洞実験を実施する.ここでは円柱などの鈍頭物体に加えて翼などの流線型物体も対象に,物体から発生する空力騒音と周囲の流れ場,作用する流体力を評価する.今年度までは発生する空力騒音が特定の周波数に卓越する特徴を有する物体を対象としていたが,広帯域の周波数に影響する物体も対象とすることで,それぞれ発生する空力騒音の特性が異なる場合を比較できる.これらの実験を通じて本研究が目的とする流れ場と音場を同時に評価できる新たな風洞実験手法の確立を行う.
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