研究課題/領域番号 |
21K14338
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23040:建築史および意匠関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
木谷 建太 早稲田大学, 理工学術院総合研究所(理工学研究所), その他(招聘研究員) (50514220)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ベトナム / 建築設計技術 / 漢字文化圏 / 造営尺 / 寸法体系 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者が継続的に研究を行ってきた、ベトナムの独自性(造営尺度・寸法体系、登り梁ケオを合掌に組む独自の木造架構)を、周辺諸国における建築設計技術との比較研究により、共通点・相違点の分布傾向を導出するとともに、近年、学際的に進められている交易ネットワークによる、人・もの・文化の伝播・受容の研究と合わせ、ベトナムが他の地域との交流を通じて、如何にして建築設計技術を受容し、あるいは取捨選択していったかを解明することが本研究の目標である。この成果および研究手法の確立・拡大によって、東南アジアにおける建築設計技術や概念の伝播ネットワークや、その前提となる地域的性格の解明へ向けた足がかりとしたい。
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研究実績の概要 |
申請者が継続的に研究を行ってきた、ベトナムの独自性を、周辺諸国における建築設計技術との比較研究により、共通点・相違点の分布傾向を導出するとともに、近年、学際的に進められている交易ネットワークによる、人・もの・文化の伝播・受容の研究と合わせ、ベトナムが他の地域との交流を通じて、如何にして建築設計技術を受容し、あるいは取捨選択していったかを解明することが本研究の目標である。建築は、思想・論理によって体系的に扱われるだけでなく、記録による管理・統制、実用に則した技能・知識・情報の共有などが、時代・地域・国家体制の別により、様々に行われるものであり、実際に建設される建造物は、気候風土や、それに応じた材料の入手の難易、快適に過ごすための工夫などにより、取捨選択がなされるため、これらを、周辺諸国における建築設計技術との比較研究により、共通点・相違点の分布傾向を導出するとともに、近年、学際的に進められている交易ネットワークによる、人・もの・文化の伝播・受容の研究と合わせることによりベトナムが他の地域との交流を通じて、如何にして建築設計技術を受容し、あるいは取捨選択していったかを解明することが重要である。 今年度は、申請者が、研究分担者として参画し、本研究課題とも関連が深い、科研費・基盤研究(B)「文化遺産圏とそのエコロジカルなネットワークによる地域マネジメント実装の参与研究」(研究代表者:佐藤滋)において、歴史資産とそれを中核とする周辺地域による、自然・生態系との共生を目指す領域を定義された、Heritage Unit for Ecological Management =HUEMが広域に点在する地域において、調査結果を集積したGISデータベースと現場での参与研究を通して、地域の持続的発展と歴史資産の保全のためのマネジメントとその実装の方法論を提示する、という研究との相互関係を築いた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、本研究課題とも関連が深い、科研費・基盤研究(B)「文化遺産圏とそのエコロジカルなネットワークによる地域マネジメント実装の参与研究」(研究代表者:佐藤滋)の採択と、同研究への研究分担者としての参画により、2研究課題の関係性の構築に重点を置いたため、本研究課題の海外研究調査における、研究協力者達との日程的な問題により、同調査の時期を延長せざるを得なかった。研究内容としての遅れはないが、期間を延長したため、「やや遅れている」という自己評価とした。
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今後の研究の推進方策 |
中国・台湾での現地調査を予定している。各国における調査については、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえて、研究協力者とオンラインで適宜連絡をとって状況を確認して、不測の事態に備え、調整を行う。人件費・謝金について、各年度で調査を行う現地の文書館・博物館等において、研究資料の提供・閲覧のための謝金を計上している。最終年度に作成する小冊子(日本語・ベトナム語・英語併記)のための翻訳謝金を計上している。その他、調査を行う現地の文書館・博物館等において、研究資料の複写費を計上したほか、研究成果を日本建築学会論文報告集への投稿および関連学会への投稿に関わる費用を計上している。最終年度に作成する小冊子(日本語・ベトナム語・英語併記)のための印刷・製本費を計上している。
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