研究課題/領域番号 |
21K14343
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 慎太郎 東北大学, 工学研究科, 助教 (60869650)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | プラズマアクチュエータ / 流体制御 / 非定常空気力学 / 羽ばたき飛行 / 能動的気流制御 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの非定常空気力学は, 飛翔生物の羽ばたき動作を模擬し, 誘起される流れ場に注目して研究が進められてきた. 本研究では, 固定翼に可動部を持たない気流制御デバイスであるプラズマアクチュエータを搭載し, 非定常的に発生する揚力の制御を試みる. 非定常揚力の本質は物体から放出される渦構造にあり, 飛翔生物は羽ばたくことで秩序的な渦構造を放出している. 本研究では, プラズマアクチュエータ素子群を翼全面に貼り付け, この渦構造を模擬することに取り組み, 羽ばたき動作をせずに羽ばたき飛行を可能にする技術の確立に挑戦する.
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研究成果の概要 |
固定翼に可動部を持たない気流制御デバイスである Plasma Actuator (PA) を取り付けることで、羽ばたき動作によって誘起されるような非定常な流れ場を制御する手法の確立に向けた数値的・実験的研究を実施した。まず、数値シミュレーションにより、PA が生成する電気流体力を流れ場に付与することによって、翼の羽ばたき動作によって生じる流れ場と類似した流れの構造が再現できることを示した。さらに、実証実験として、PA を従来とは逆方向に取り付けることで、数値シミュレーションと同様の流れ場を誘起し、流れを意図的に剥離させることで、非定常な揚力を生成できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの PA を用いた流れの制御は、剥離流れを抑制することに重きを置いていたことに対し、本研究では、剥離の促進によって流れ場を制御する手法の構築に取り組んだ。本研究課題で得られた知見を活用することで、既存の固定翼機に PA を取り付けるだけで安定な飛行が可能になるだけでなく、飛翔生物のような機動性の高い運動を可能にする技術の確立に繋げることが期待される。また、本研究課題は従来とは大きく異なる手法を用いて非定常な流れ場の制御を試みるものであり、非定常空気力学に新たな知見を与えることが期待される。
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