研究課題/領域番号 |
21K14372
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分25010:社会システム工学関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
大久保 豪人 東洋大学, 経営学部, 准教授 (40777976)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 異常検出 / タグチメソッド / 高次元主成分分析 / 統計的パターン認識 / マハラノビス・タグチ・システム |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルスの世界的流行が工場の自動化を加速させる中,状態監視保全の高度化が安心・安全な社会システムの構築における喫緊の課題となっている.申請者らは,これまでの異常な状態の予測に着目した監視保全に限界を感じ,正常な状態の維持を目的とした監視保全の高度化を実現すべく,センサー・データ等から高精度で異常予兆を検出できる統計的方法を開発してきた.本研究の目的は,これまでの研究成果を発展させ,タグチメソッドから着想を得た誤差因子にロバストな異常検出法を開発することである.この開発が成功すれば,使用環境が変化しても高度な状態監視保全を安定的に実現することが可能になると考えている.
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研究実績の概要 |
本研究では,センサー・データを活用した設備機器等の状態監視システムの実現に向けて,タグチメソッドから着想を得た誤差因子にロバストな異常検出法を開発することを目的としている.2022年度は,1本の査読付き原著論文を国際誌に掲載できた.また,国際会議にて1件の発表を行うことができた. 【研究実績I】 2021年度に引き続き,運転状況等に応じた複数の正常モードをもつデータからの異常検出を可能とするプロシージャの開発・改善を行った.そして,その成果の一部を論文にまとめた結果,査読付き原著論文を国際誌に掲載することができた.なお,この提案プロシージャを改善する形で誤差因子にロバストな異常検出法を目指す予定である. 【研究実績II】2021年度に引き続き,Ohkubo & Nagata (2018)で提案した異常検出プロシージャ,すなわち高次元データからの異常検出をより適切に実行できる異常検出プロシージャを新たな観点から再評価した.この研究により,高次元データを対象とした異常検出プロシージャの拡張について一定の方向性を見出すことができた.本年度は,この成果の一部を論文にまとめ,国際誌への投稿を行った. 【研究実績III】異常検出プロシージャを統計的パターン認識の枠組みに則って実行する方法について議論を行った.その予備的な研究から派生したテーマとして,タグチのT法にスパース・モデリングを応用したプロシージャを開発した.なお,この成果の一部を2022年度の国際会議にて発表している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画で予定していた誤差因子にロバストな異常検出法の開発自体には大幅な遅れがあるものの,【研究実績II】や【研究実績III】のような設備機器等の状態監視システムの実現に対する新たな方向性を与える成果を得ることができたと捉えており,大きな進展があったとも言える.よって,これらを総合的に判断した結果,現在までの達成度は「おおむね順調に進展している」とした.
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今後の研究の推進方策 |
誤差因子にロバストな異常検出法の開発については,当初の計画から目標を大幅に下方修正するものとしたい.一方で,【研究実績II】や【研究実績III】の研究成果を発展させた異常検出プロシージャ開発の優先順位を上げて今後の研究を実施したい.
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