研究課題/領域番号 |
21K14375
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
桑名 潤平 筑波大学, システム情報系, 研究員 (90898868)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 視野障害 / ドライビングシミュレータ / アイトラッキング / フィリングイン / 解析 / システム / DB / 運転適性 / 自動車 / 緑内障 |
研究開始時の研究の概要 |
視野障害患者は、症状によって、または、運転行動を変える事により、健常者と同等程度のリスクで自動車運転が可能である。本研究では、視野障害患者が納得した上で視野障害に応じた自動車運転への見直しを行えることを目指す。納得感を確保するために3つの取り組みを行う。①視野欠損パターンを運転リプレイに合成し、容易に視野障害の運転への影響を理解できるようにする。②視野障害をドライビングシミュレータで模擬し、患者の家族が視野障害の運転における影響を理解できるようにし、患者との話し合いに活用できるようにする。③医師が指導上で活用できる合理的なリスク指標作成のために、視野欠損部位・感度と事故形態との関連を調査する。
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研究実績の概要 |
本研究では、視野障害患者が納得して自身の運転行動を変容してもらうことを狙っている。視野障害患者が納得して自身の運転行動を変容するには、家族等の周りからの理解や話し合いも重要な事項となる。一方で、健常者にとって視野欠損がある状態での運転という状況を理解するのは難しい事となる。 そのために、本年度では、健常者の方でも視野障害がある状態での運転がどのような状態なのかを理解してもらうために、フィリングインを模擬することにより擬似的に視野欠損状態を作り出せるドライビングシミュレータの開発を実施した。視野欠損における見え方は、黒い部分があるように見えるわけではなく、脳が自然な景色に見えるように脳内で補正を行うフィリングインが行われる。そのため、視野欠損部分に他車両等が存在しても、視野欠損患者にはそこに自然な景色が存在しているように感じられるため、車両に気づくことができない(ただ自然に背景があるように感じる)。これまでは、黒いマスクを表示するなどして視野欠損の疑似体験を行っていたが、その状態は実際の視野欠損患者が見ている景色とはかなり乖離した状態である。フィリングインの再現には、背景の景色はそのまま表示し、視野計で計測した視野の感度に基づき、感度が低い場所での他車両のコントラストを低くし、他車両を認識しづらくすることによって、より現実に近いフィリングインを模擬したドライビングシミュレータの開発を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
フィリングインを模擬したドライビングシミュレータのプロトタイプが完成した。 計画では次年度実施予定だったが、協力していただける企業との話がうまく進んだため、本年度に前倒しした。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、視野欠損マスクをリアルタイムに運転リプレイに合成するシステムの開発を行う。今年度開発したフィリングインを用いたドライビングシミュレータと、次年度のリプレイシステムの開発で、シミュレータの開発部分が完了するので、運転外来へのテスト導入どめざし、システムの質の向上を目指す。
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