研究課題/領域番号 |
21K14391
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
福谷 陽 関東学院大学, 理工学部, 准教授 (10785322)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 津波 / 確率論的津波ハザード評価 / 固有直交分解 / ガウス過程回帰 / 津波数値計算 / BPT分布 / 防潮堤 / 破堤確率 / モード分解 / 不確定性 / 特異値分解 / 津波浸水深 / 計算効率 |
研究開始時の研究の概要 |
津波災害に対する事前の対策を実施するためには、陸域での浸水深、浸水領域、流速等のハザードを事前に評価することが重要となる。陸域の浸水ハザード評価は一般に多大な不確実性を有するため、確率論的評価が有効であるが、その計算負荷は多大である。本研究では、津波の浸水ハザードを、計算負荷を抑え、効率的に予測可能な空間モード分解・結合を用いた実用的な確率論的評価の枠組みを用い、最終的には、地震の発生確率モデルを組み合わせ、再現期間毎の津波浸水深分布を評価する。また、物理方程式により直接計算した浸水深分布と空間モード結合により得られる浸水深分布を比較し、検証を行うことで、評価結果の信頼性向上を目指す。
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研究成果の概要 |
津波の発生から浸水の過程における複数の不確定性を考慮した多数の浸水深分布を固有直交分解によりモード分解し、結果を統計解析することで,計算負荷の高い確率論的浸水評価を効率的に、かつ、精度良く解析可能な手法を提案した。津波浸水深の評価で従来から検討されてきた地震断層の各種パラメータ変化だけではなく、防潮堤の破壊確率という陸域で影響の大きい不確定性も含んだ評価結果を示すことができた。結果として、対象地域で今後50年や10年で浸水深が1m以上になる確率の平面分布等の結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、各地域での津波浸水深の発生確率を効率的に評価する手法を提案した。固有直交分解を用いて、地震断層の不確定性に加えて、防潮堤の破堤確率も考慮した手法を構築したことは、学術的な意義が高い。提案手法を用いることで、沿岸部に防潮堤のある地域での陸域の津波浸水深の発生確率を、短期間で精度良く評価可能となるため、津波浸水確率を考慮した防災まちづくり計画や確率論的津波リスク評価等に利用されることが期待できる。
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