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Ti-Ni基合金における中間相転移の起源解明と工学的応用の模索

研究課題

研究課題/領域番号 21K14394
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分26010:金属材料物性関連
研究機関東北大学

研究代表者

木村 雄太  東北大学, 金属材料研究所, 助教 (10825847)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2022年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード形状記憶合金 / 前駆現象 / プレマルテンサイト / 低温工学 / Ti-Ni基合金
研究開始時の研究の概要

初年度は、Ti-Ni基合金の低温におけるI相転移の起源の解明に着手し、I相が存在する組成域および相転移温度、ミクロ組織の変化を熱力学・結晶学を組み合わせることでI相相転移について知見を得る。次年度は、Ti-Ni基合金の単結晶試料をブリッジマン法やFZ法にて作製し、低温域における引張・圧縮機械試験を行い、I相の及ぼす機械的特性への影響を明らかにする。最終年度は、上記で調査したI相変態の熱力学及び機械特性を基盤とし、I相転移を利用した新たな極低温で動作する超弾性合金の実現を目指す。

研究実績の概要

本研究課題では、Ti-Ni基合金を対象としマルテンサイト変態前に生じるCommensurate-Incommensurate(C-IC)転移の本質とマルテンサイト変態の熱力学的特性(構造相転移温度やエントロピー変化)を明らかにすることを目的とする。
Ti-Ni基合金の単結晶試料は、ブリッジマン法により育成した。この単結晶を電子線マイクロアナライザー(EPMA)により組成分析したところNiが高濃度である事が判明した。初めに中間相転移を調査するために最適なNi組成の探索を行なった。熱処理によりNi組成を調整した単結晶試料に対して示差走査熱量測定(DSC)や電気抵抗測定によりマルテンサイト変態挙動の調査を行い、中間相の存在する温度や組成範囲を明らかにした。これにより中間相転移の存在による各種特性への評価に適する合金組成の決定を行った。さらに<001>、<011>、<111>方位に対して機械特性を評価した結果、<011>方向のヤング率がT=230 K付近で急激に変化することを明らかにした。この温度域では中間相転移が存在していることが熱分析などの結果から明らかとなっており、ヤング率の急激な変化の起源であると推測している。
中間相転移の存在する単結晶試料に対して超音波測定を行った。今回の測定は室温から4Kまで温度を変化させ測定を行った。この測定により中間相転移の存在する温度領域において、内部摩擦にヒステリシスの小さいピークが観察され、さらに温度が低下しマルテンサイト変態が生じる温度領域でピークが発散する結果が得られた。このヒステリシスは1-2 K程度と非常に小さく、中間相転移は1次の相転移であると考えられる。また非弾性X線散乱測定により弾性定数(C44)の温度変化を測定したが、中間相転移の存在する温度域においてC44の特異な変化は観察できなかった。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2023-12-25  

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